胸を張って高校時代を過ごした京都に帰ってきた。東十両3枚目だった先場所は11勝4敗。初土俵からわずか2年で、新入幕を確実にした宇良が大きな拍手で迎えられてステージに上がった。
「今はワクワクしている。支えてくださった方々に感謝したい。1人ではここまでこられなかったと思います」
出身は大阪・寝屋川市だが、高校は京都の鳥羽高に進んだ。一番の思い出は「3年でレギュラーになっても監督と一緒に行っていた(相撲部の)買い出し」という高校時代。目立った成績のなかった少年が「想像もつかない」というスピード出世を果たした。激励会の世話人を務めた片岡宏二氏(72)は「番付が上がっても謙虚で礼儀正しい」とほれ込み、初の後援会設立も検討しているという。
新番付は27日に発表される。「より一層厳しい戦いになると思う。集中して15日間、いい相撲を取りきりたい」。まずは勝ち越しが目標。体重は先場所前の123キロから134キロになった。小兵は卒業。幕内初挑戦の平成の業師が荒れる春を演出する。 (臼杵孝志)
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