16日に心不全のため84歳で死去した文化勲章受章者で作曲家、船村徹(本名・福田博郎=ふくだ・ひろお)さんの通夜が22日、東京・文京区の護国寺桂昌殿でしめやかに営まれ、約1500人が焼香に訪れた。
弟子の北島三郎(80)は「奥方にお師匠さんへの手紙を渡し、棺に入れてもらいました」と告白。「とてもつらく悲しい。お師匠さんあっての今の私ですから。手紙には感謝や思い出と、『これからも見守ってください』と書きました。生まれ変わっても師匠の弟子になりたい」と声を詰らせた。
喪主は長男の作編曲家、蔦将包(つた・まさかね)さん(54)が務めた。BGMには船村さんの作曲した「王将」「兄弟船」など23曲が流される中、棺には愛用の瓶入り酢や五線紙も収められた。
祭壇は故郷・栃木県の日光連山と花畑をイメージ。その上には美空ひばりさんが歌った「みだれ髪」の歌い出しの譜面をかたどったオブジェが設置され、遺影は菊やバラなど約2万8000本の花に彩られた。戒名は鳳楽院酣絃徹謠大居士(ほうらくいんかんげんてつようだいこじ)。
葬儀・告別式は23日午前11時から同所で。弔辞を読む予定の鳥羽一郎(64)は「自分らしい言葉で送りたい」と語った。
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