まぶしい太陽、輝く青い海。柳田が裸になると真っ黒に日焼けした肌よりも、その下の見事に鍛えられた筋肉に目を奪われた。そんな男が舌を巻く相手がいた。そう、あの超人だ。
「糸井さんはヤバイ、ありえない。走力も筋力も野球選手というか、アスリートとして尊敬します。今年36歳でしょ。あんな36歳は、日本国内にいないです」
2015年に打率・363、34本塁打、32盗塁で史上10人目のトリプルスリーを達成したが、柳田にとって走攻守三拍子そろった糸井は、以前からあこがれの存在だ。13年に初めて電話する仲になり、14年から合同自主トレに参加。同年は静岡・浜松市で「足がもげそう」と悲鳴をあげたほどの猛烈な走り込みで、翌年の偉業につなげた。
5日に現地入りした今回のグアムトレでは例年通りの走り込みに加え、肉体改造に取り組んだ。15年11月に手術を受け、不安が残る右肘のけが防止のためにも、糸井が契約する「トータル・ワークアウト」の下山英明トレーナー(35)のもと、上半身のウエートトレを初めて本格的に学んだ。