年が明け、申年から酉年へ。2017年は、まさに燕の年だ。ヤクルト・石川雅規投手(36)には、節目の記録も近づいている。通算2500投球回まで、残り63回2/3としており、達成すればプロ野球46人目の快挙となる。
「一つの区切りで、長いことやり続けないと達成できない数字なのかなと思う。でも、そこを目指すわけではないし、1軍で規定投球回数に到達すれば、おのずと達成できる数字だと思う」
昨季は116回2/3を投げており、けがなどがなければ達成濃厚だ。だが今オフ、ヤクルトはメジャー30勝右腕のオーレンドルフ、同じく右腕のブキャナンという、2人の先発候補の外国人選手を獲得。ドラフトでは1位で寺島(履正社高)、同2位で星(明大)と有望な若手も入団するなど、今季、プロ16年目を迎える左腕の地位も決して安泰ではない。
「先発ローテーションを守りたいと思う。年齢が上がってくると、球団も若手にスイッチしなきゃいけないし、そういうタイミングを自分でも作ってしまう。何とか1軍にしがみつきたい。実績や年数で飯を食えるほど甘い世界ではないので」
年齢を重ねるごとにコンディションの調整も難しくなる。ベテラン左腕は昨年末から、トレーニングの中にヨガを取り入れており、「足の張りやけがを少なくできればいい」と効果を期待する。
食事面も気にしている。シーズン中から揚げ物など、油分の多いものには気をつけているが、「オフは特に、運動量もある。練習をするときはするけど、脂質を抑えたい」と管理を怠らない。「野菜とかも摂らなくちゃいけないので、鍋とかが多くなる。好きな手料理? ローストビーフですかね」。家庭でも、脂質の少ない料理をとるなど、体のことを気にかけている。
チームでは、26歳の右腕・小川や、29歳の川端、24歳の山田など、若手が中心となり引っ張っている。その中で36歳は「僕の若い頃は古田さんや宮本さんとか、年長者がたくさんいて、結果で引っ張ってくれていた。今は若い子が引っ張っているので、自分のできることをしっかりやりたい」と自身の背中を見せることで、チームを引っ張る決意だ。
節目の記録も近づく石川。「2500回、3000回といけるように」とまだまだ上を目指す。昨季のチーム防御率4・73はリーグ最下位。燕投の再建が浮上のカギだ。長きに渡り、チームを支えてきた左腕が、燕の年に自身初となる「日本一」の栄冠をつかむため、シーズンに備えている。(赤尾裕希)