青木も似ていることを認めた重信の打撃フォーム。同じ道を目指す 総額30億円補強に負けない! 巨人・重信慎之介外野手(23)が米大リーグ、アストロズの青木宣親外野手(34)と合同自主トレを行うことが16日、分かった。アジアウインターリーグに参加中の台湾から東京に直電話し、参加を願い出た。早大の後輩の切なる願いに青木も快諾。ヤクルト入団2年目に202安打を放って首位打者に輝いた先輩に弟子入りし、2年目の定位置奪取にかける。
電話を操作する指が震える。着信音が長く聞こえた。台湾-東京間は2100キロ。アジアウインターリーグに参加中の重信が電話した相手は、東京滞在中の青木だった。
「(合同自主トレが決まり)すごくうれしいです。学生の時から目標にしていた方と一緒にできるのは大きいこと。一つでも多く何かをつかめたら」
重信にとって、青木は憧れの存在だ。同じ左打ちの外野手で、打撃フォームを参考にしてきた。早大3年の冬、グラウンドを訪れた青木にあいさつしたが、接触はその一度きり。知人を通じて電話番号を入手し、意を決して願い出た。
「確かに(打撃フォームが)僕に似ている」と後輩の存在を気にかけていた青木は「じゃあ、来年だな」と手を差し伸べてくれた。来年1月、東京都内で行う合同自主トレへの参加が決まった。
1年目の今季は25試合で打率・190と壁に当たった重信。「プロの厳しさ、年間を通して結果を出し続ける難しさを感じた」。道標となる青木はヤクルト入団1年目は10試合の出場ながら、2年目に202安打で首位打者を獲得し、球界を代表する打者に駆け上がった。「打率を残している方。1年目と2年目では何が変わったのかを聞きたい」と、間近で先輩の背中を追いかける。
総額30億円の大補強に負けられない。外野手では日本ハムからフリーエージェント宣言した陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)の獲得が決定。長野、亀井、ギャレット、立岡らがいる定位置争いは激化する。二塁手にも挑戦中の重信は「試合に出られれば(守備位置は)どこでも良い。塁に出て、走ってというのが、自分に求められることだと思う」と言い切る。定位置奪取へ、青木と過ごす時間は貴重な財産になる。
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