阪神安芸秋季キャンプ紅白戦(15日、白組16-2紅組、安芸タイガース球場)捕手として今年最後の猛アピールだ。阪神・原口文仁捕手(24)が紅白戦に紅組の「4番・捕手」で先発。2つの盗塁をきっちりと二塁で刺し、課題のスローイングに成長を見せた。また紅組で先発した青柳晃洋投手(22)は2回無失点の好投で、来季の先発ローテーション入りの内定を受けた。
16日に打ち上げる秋季キャンプ。最後の実戦舞台で、原口が魅せた。来季、捕手としてグラウンドに立つために-。首脳陣に、課題の肩で猛アピールだ。
「2つ(盗塁を)刺せたので、(来季に)つながると思います。いい形で、いい球を投げられた。継続しながら、さらにレベルアップできるよう頑張ります」
紅組の先発マスクをかぶると、二回だ。一死一塁で一走・中谷がスタートを切る。青柳が投じたのはチェンジアップだったが、素早く二塁へ送球しタッチアウト。三回にも二死一塁から再び中谷の二盗を阻止した。
スローイングは大きな課題だ。今季の盗塁阻止率は・233。古傷の右肩の状態もあり、一塁を守ることもあった。シーズン後も、まずは右肩のリハビリ、強化を優先。強肩の来季2年目・坂本や、梅野に捕手としては遅れをとってきたが、徐々に成果が出てきた。前日14日のスチール練習では8企画で6度を阻止。そして最後の実戦で成功率10割。矢野作戦兼バッテリーコーチも「(送球が)安定してる。肩の状態も上がってきた。想定していたよりも、いい状態」と高く評価した。
4番に入った打でも二回、変化球をとらえて中前打。四回無死一、三塁では四球を選び、こちらも出塁率10割だ。
この日、ゴメスの退団が正式発表。FA交渉中のオリックス・糸井を獲得できた場合、福留の一塁転向プランを初明言した金本監督は「一塁・原口」の可能性について、「(本人は捕手を)やりたいでしょうね」と否定はしなかった。「原口の打撃は捨てがたい。打力だけならレギュラーとして最優先されるべき選手。そういうレベル」。
だからこそ改めて「捕手・原口」の見極めは、来春までと説明した。
「1年間、原口で100試合ぐらいいけるとなるのか。半分くらいとか、基本的にはキャッチャーをあきらめようっていうことになるかも分からない。矢野コーチの判断になる。2月いっぱいまで見て…。オープン戦まで入るかな」
もちろん原口本人の答えはひとつだ。「まずは捕手で勝負したい」。打てて守れる捕手として、レギュラーを勝ち取る。その強い決意を最終戦で示した。(臼井杏奈)
★今季の原口
4月27日に育成から支配下登録され、即1軍昇格。同日の巨人戦(甲子園)に代打で初出場し、2打席目に初安打。5月は月間打率・380、5本塁打、17打点で育成出身野手初の月間MVP受賞。球宴も監督推薦で選出された。7月31日の中日戦(甲子園)は4番で出場。育成出身の4番は球団史上初で、捕手の4番も田淵幸一以来、38年ぶり。一塁でも9試合スタメン出場した。今季は107試合出場、打率・299、11本塁打、46打点。シーズン後は右肩の状態を安定させるリハビリを続け、秋季キャンプ中の11月5日に、本格的な捕手のスローを解禁した。