--岡田タイガースは倉敷で05年に向かってスタートした。球界再編の激動のなかで『虎のソナタ』はいきなり激しいテンポで始まり、トラ番記者もまたそれぞれの秋を迎えた。これはその猛虎を取り巻く急速な第一楽章である…
2004年10月27日付の3面に「こちらサンスポ編集局『虎のソナタ』」という奇っ怪なコラムがスタートした。実はこの年、近鉄がオリックスと合併し、それに端を発して「球界再編問題」の衝撃。当時の労組選手会(古田敦也会長)が9・18にストライキ決行。リーグ再編で大揺れ。そこにライブドア堀江貴文社長の「新球団設立」の名乗り。楽天三木谷浩史社長も手をあげて…選手、球界関係者など多くの涙がグラウンドに染み込んでいった年である。
阪神は岡田彰布監督の1年目で4位。北朝鮮拉致被害者3家族が帰国。韓国ドラマ「冬のソナタ」がブーム。記録的な猛暑日が40日続き、この連載の4日前に震度6の新潟中越地震。その2日後、日本シリーズは西武が中日に勝った。
現在トラ番として走り回る長友孝輔は安芸から「今日も阪神キャンプはみんな元気いっぱいで、紅白戦で負けたチームの罰走も若い選手の声と笑い声が飛び交い監督も笑顔がはじけてましたッ」という報告。ところで12年前にこのコラムが誕生した時は長友は何してた? えっ、高校3年生のドラ党でナゴヤドームで悔し涙にくれていたそうだ。そんな時から続いてるんですか! 僕がそこに登場するとは驚きです…と。
11日の糸井との交渉へ向け、帰阪を急ぐ金本監督に同行した高瀬悟嗣に、監督は「4000回!? 10年以上続いてるの? このコラム…」。実は彼がFAで阪神に移籍したのが03年。その年、星野阪神優勝。2年目のこの04年は113で打点王になった。そこからもう足かけ13年…。
星野→岡田→真弓→和田…4人の監督を支えた鉄人金本知憲は12年9月に涙ながらに現役引退を決意し、10月9日の最終戦は「金本引退メモリアル」で甲子園はファンの涙…涙。
それから3年…15年10月に猛虎復活の旗手として名門再建を託された。この年の暮れに彼は「超変革」というスローガンを掲げた。時をおなじくして球団社長兼オーナー代行となった四藤慶一郎社長は、この超ロングランのコラムに「すごいですね。取材の舞台裏と阪神の歴史や裏話を織り交ぜて紹介してくれるのでいつも楽しみにしていますョ」といううれしいコメント。
坂井信也オーナーも「いつもサンスポのみなさんの奮闘ぶりを楽しみにさせてもらってる。毎日続けるのは大変だと思うがこの『虎のソナタ』が今後も続くことを期待してます」と温かいエールを下さったのです。
禍福 道を同うし
盛衰 掌(たなごころ)をかへす(平家物語)
苦しみと幸せは同じ道からやってくる。盛衰は手の平かえすように変転するものだという。
多くのみなさまに支えられて…本日「虎のソナタ」は4000回を迎えました。窓際のスタッフ一同、ただひたすらに、みなさまに感謝であります。