(2)ジャンプ増へ足の負担軽減
【(2)徹底した栄養管理】実香さんは短大時代に栄養学を学んだ経験があり、身につけた知識を生かして丈夫で健康なからだに仕上げた。
「太らせないように栄養バランスを考えたり、骨を強くするために乳製品をしっかり摂るようにアドバイスしています」
より多くポイントを獲得するためにジャンプの数を増やせば、足への負担も大きい。丈夫な骨作りのためにチーズを多く食べさせているという。トリプルアクセル成功は偶然の賜物ではないのだ。
勝己さんは「フィギュアスケートはお金も時間も制約を受ける。だからこそ、やるからには、身になるものであってほしい。そうでなければやっている意味がない」と話す。
(3)疲れ残さない 練習場まで送迎
【(3)車での送迎は練習に集中するため】練習からの帰宅後、疲れて寝てしまったときは、親が服を片付けることもある。決して甘やかしているわけではない。
「本人が競技に力を出せる、極めていけるようにしてあげる。満員電車に揺られて疲れて、実力が発揮できなかったら意味がない」と実香さん。住まいがある西宮市から練習場のある高槻市までの車での送迎は徹底して行い、1年間で約3万4000キロも走った。車内でゆっくりしてもらうことで、練習に集中できる。送迎のためにフルタイムの事務職員を辞めて、時間の都合がつくデパートの販売員に転じた。
美香さんは「オリンピックに出てほしい。4回転を跳べるようになってほしい」と期待を寄せた。優しさと厳しさを併せ持って子供を全力でサポートする。この姿勢が成長につながっている。
この記事をシェアする