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虎・上本、起死回生弾!金本監督「やっと小力を出してくれた」

八回、同点弾を放った上本。感情をあまり出さない男が雄たけびを挙げた

 (セ・リーグ、巨人1-4阪神=延長十回、19回戦、巨人12勝6敗1分、21日、東京D)ポーカーフェイスの男が、三塁ベースを回ると思わず吠えた。昇格即一発回答。0-1の八回二死だ。上本が巨人・高木の浮いたスライダーをとらえた。左中間席中段へズドン。約1年ぶりの今季1号は、千金の同点弾となった。

 「自分が出塁して何とかチャンスを作ろうと。長打を狙った? いいえ。しっかり投手が投げた球に対応しようと思っていただけです」


 燃えていた。4連敗を喫した前日20日に2三振&失策の陽川がこの日、登録抹消。代わって昇格し「1番・二塁」で7月10日の広島戦以来、今季6度目のスタメンに起用された。しかも前日には金本監督から今成、新井とともに名指しで「中堅がしっかりしないから(若手中心になるのは)しょうがない」と言われていた選手会長。30歳を迎え、チームを引っ張る立場でありながら、試合前まで打率・103、3安打(29打数)。2軍暮らしが続いた。

 一回、いきなりハーフスイングで空振り三振。苦い思いが脳裏に浮かんだはずだ。7月6日、同じ東京ドーム。1番で起用されたが、一回に3球三振。後続も倒れた後、二回の攻撃前に金本監督が異例の早さで円陣を組み「もっと相手に向かっていけ!」と激怒した。

 今度こそ違う姿を見せる-。三回に今季G戦初安打を放ち、迎えた4打席目に執念弾を放った。

 「やっと上本らしい小力を出してくれた。きのう名前を出して、そこらへん(中堅)がしっかりしないのがチームの不調の原因ということも言ったけど本塁打で応えくれた」。目を細めた金本監督は「上本らしさを出していかないと。のびのび打てばいい」と続けた。責任を背負い、考え過ぎ、深みにはまる。もっと思い切ってやれ-。そんなエールだった。

 「やれることをやるだけです」と静かに誓う上本。中堅選手の反攻の舞台は、27試合残されている。 (堀啓介)

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