目を潤ませる由規の涙を拭く仕草をするつば九郎 =ナゴヤドーム(撮影・今野顕) (セ・リーグ、中日2-5ヤクルト、18回戦、ヤクルト12勝6敗、24日、ナゴヤD)ヤクルト・由規投手(26)が今季2度目の先発登板。5回1/3を4安打3奪三振2失点で、2011年9月3日の巨人戦以来、1786日ぶりの白星を挙げた。
9日の中日戦(神宮)で5年ぶりの登板を果たした由規。一回は四球を出したが無失点で切り抜けた。二回は2四球でピンチを作ったがここも後続を断つ。
しかし、三回、一死から工藤に二塁打を浴び、この試合初の安打を許した。二死後、迎えた打者はオールスター後、不振にあえぐビシエド。5球目の外角直球をはじき返され、先制を許してしまう。しかし、後続を打ち取り1点で切り抜けた。
四回は3者凡退に抑えると、勝ち投手の権利が得られる五回は安打と四球でピンチを招き、迎えるは先制打を浴びたビシエド。しかし、ここは気迫こもったピッチングで遊ゴロに抑えた。
続く六回、福田に四球、エルナンデスに二塁打を浴び無死二、三塁のピンチに、堂上の遊ゴロで1失点。ここで、2番手・村中にマウンドを譲った。結局、5回1/3を98球2失点だった。
由規は、5年ぶりの勝利に「試合が終わった瞬間、素直にほっとしました。」と第一声。「5年前みたいな勢い良く、力強いピッチングはできませんけど、今は一生懸命投げています」と、自身のピッチングを振り返った。
「こうして勝つことだけを考えてやってきた」という由規。「どんなときでも色々な方が声援をくれたことがうれしい。5年も投げていない僕に…。感謝でいっぱいです」と感謝の言葉も。
復帰2戦目は名古屋に父・均さん、母・美也さんも駆け付け、スタンドから観戦。5年ぶりのウイニングボールは「家族には迷惑をかけたので、ボールを渡したいです」と由規。両親の前で素晴らしい親孝行になった。
「いい影響を与えられるように、僕自身も頑張っていきたい」。頼れるエース右腕がついに帰ってきた。
「ボールも内容的にも(復帰戦だった)前回よりよかった」
「由規のために勝ちたかった」
「まだ通過点。昔とはスタイルが変わって、打たせて取る投球ができている」
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