関東大学ボクシング2部リーグに所属する日体大。名門体育大学として、スポーツ各分野で活躍するアスリート、指導者、研究者OB・OGが多い。5月14日に開幕した第69回関東大学ボクシングリーグ戦1週目では、慶大を相手に5対2で勝利した。その日体大ボクシング部を指揮する浅村雅則監督から話を聞いた。(岩崎仁)
――初戦を終えて、チームの状況は
浅村監督「慶大戦を5対2で勝ったものの、納得していない。今季1部リーグ昇格を目指すチームとしてはまだまだ未完成だ。今後更に追い込み、完成度を高めていきたい。部員数が多いため、チーム内の競争も激しい。リーグ戦に出場できる人数が限られているので、他大学に勝つ前にチーム内の競争に勝たなければいけない。「自分が出場する!」と競争意識があり、とても良い相乗効果が生まれている」
――普段の練習や日常生活は
「土日の午前は、中距離走、インターバル走などを含み2時間程度走る。午後はジムワークの2部構成。平日はジムワークの前に1時間程のロードワーク。ジムワークのメニューは日によって変えている。練習前、準備体操後に体幹トレーニングを取り入れている。体幹が鍛えられ、強いパンチを打てる選手が増えてきた。水分補給を選手個人で工夫している。例えば練習前にアイソトニック飲料、練習中はハイポトニック飲料を飲み分けることで、きつい練習にも耐えられるようにコントロールしている。部員は学生寮に入っている選手と、一人暮らしをしている選手がいる。1年生の多くは150人以上が暮らす学生寮に入り、集団生活を経験する。学生寮には剣道部、柔道部、空手部、少林寺拳法部を始め様々な部員と一緒だ。私の経験上、他競技の選手たちと交流がいずれ財産になるので、日体大に入ったからには多くのアスリートと交流してほしい」
――高校生のスカウトについて
「全国大会、各地区のブロック大会を視察し、選手の勧誘を行っている。また、日体大は全国各地に体育教師などの指導者がいるため、そのネットワークから選手の紹介をされることも少なくない。5、6年前から、地域貢献事業として毎週日曜日にボクシング教室を行い、ジュニアの育成をしている」