二回、捕手の送球を捕り損ねた鳥谷(右)は転倒。山下幸の二盗を許してしまった(撮影・安部光翁) (セ・リーグ、DeNA2-3阪神、9回戦、阪神7勝2敗、13日、横浜)打てない上に捕球すらできない-。しかも年俸は4億円。逆転勝利にわくナインの中で鳥谷だけは浮かない表情だった。
「一塁走者が目に入った? あれは僕のミスです」
二回一死一塁。藤浪が戸柱に投じた初球に一走・山下幸がスタート。原口のストライク送球をナント、ポロリ! グラブの土手にあてて捕り損ねてしまった(記録は盗塁)。
二死走者なしが一死二塁のピンチ。藤浪は直後に、戸柱に先制適時打を浴びた。九回に良太の一撃が飛び出し、接戦を制したものの、負けていれば戦犯だった。
「あの盗塁ね。あれは鳥谷クラスのやるプレーじゃない。やってはダメ。(バットの)振りもシャープじゃないし、彼自身が自分で考えて立て直してこないと。流れに任せているだけじゃなく、自分で上がってこないと」
7番に降格させた金本監督が苦言を呈した。それでもカンフル剤とはならず4タコで19打席無安打。打率も・235まで降下した。
若手中心の打線の中でチームトップの高給。さらに連続試合フルイニング出場(614試合)なども更新中とあって、金本監督も簡単にスタメンを剥奪することはできない。
「(明日から)打てるようにがんばります」
鳥谷は必死に声を絞り出したが、Xデーの足音が聞こえる…。 (三木建次)
「イージーなのに…。(今季は)エラーの数というより、どうでもいいところでのミスが多い。気を使ったら防げるミスが多い」
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