江越が4戦連発、岩貞は七回まで12奪三振。快勝ムードが暗転した。八回に福原で追いつかれ、延長十回は榎田、金田が散々。最後は4万6353人が静まり返り、金本監督の言葉に、会見場がピーンと張り詰めた。
「打たなさすぎ。きのう(8日)の八回までと、きょうの十回(ともに2安打)。江越のホームランくらいでしょ。流れというか、何となくやってんのか。そういう風に見えてしまう」
声を荒らげずとも、声色や表情から伝わる。怒っていた。就任後、最大級の怒りだった。
指揮官の見方は2-0で逃げ切れなかった試合…ではなかった。打線が情けなかった。昨年6戦で4勝(0敗)を献上したエース黒田が負傷交代後、五回から6イニングは無安打。何となく勝てそうな雰囲気のまま、淡々と攻撃が進んだ。
「ちょっとピュッと投げられたら、もう手も足も出ない。去年のキャンプからの一番の課題。真っすぐに強くなると。まったく強くなってない。何にも変わってない。意識の問題だと思うけどね。工夫がなさすぎ」
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