時代も場所も違うが、4番を背負う重圧は不変。だからこそ、掛布2軍監督はそのポジションを期待の若虎に任せる。陽川を4番に固定し、成長を促すプランを明らかにした。
「気持ちの面でもチームを引っ張る選手の意識としてね。4番を打つ重みを感じさせることで、上(1軍)に行ってもプラスになるよ。変えるつもりはないね」
現在、陽川はウエスタン全試合で4番を務め、リーグトップの4本塁打、11打点と数字を残している。生え抜きの右の大砲候補として、もう一皮むけてほしい-と、試練を与え続ける。この日は雨のため、甲子園の室内練習場で調整した陽川も意気に感じている。
「(4番は)チャンスで回ってくることが多く、そこで点が入るかどうかでチームが明るくなるか、士気が下がるか。4番は重要。チャンスでは走者をかえす意識でやっています」
2月の沖縄キャンプ中から、指導陣に対応力の重要性を説かれ、追い込まれると指1本分バットを余らせて握り、確実に結果を残せるよう工夫を凝らしてきた。
掛布2軍監督は「本塁打もいいところで出て、右方向へ合わせるヒットも打てる。十分だよ」と成長に目を細める。虎の未来のため、4番道をたたき込む。 (新里公章)
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