サンケイスポーツ専属評論家の野村克也氏(80)が27日深夜放送のTBS系「S☆1」にVTR出演。同日行われた阪神-中日3回戦(京セラD)の試合映像を見ながら、ボヤキ解説した。
野村氏はまず、金本新監督を念頭に監督論を展開。「監督の仕事の基本は『見つける、育てる、活かす』これが基本だと思う。投げて、打って、守って、走ったり、大きなことはそんなに変わらない。小さなことが監督の手腕になってくる」と、新監督に金言を伝授した。
そして、約13年ぶりに先発マウンドに上がった藤川球児についてズバリ指摘。捕手のサインに再三、首を振るシーンを見て「キャッチャー梅野を信頼していない。首振って変化球なし、そういうパターン。強気のピッチャーは昔もいたけど、首を振ったら真っすぐ」と断言。これには、スタジオにいたMCの爆笑問題・田中裕二らも、言葉通り、藤川が真っすぐを投げ込む姿を見て、感嘆の声をあげた。
さらに解説は、新1、2番コンビに及んだ。二回にプロ初の三塁打を放ったドラフト1位・高山については「雰囲気をもっている。オーラがある。いい選手になるんじゃないの」と評価。二回にプロ初打点となる左前打を放った2番の3年目・横田と合わせ、「阪神が今年変わったのは、走れる、足を使える選手が1、2番にいること。今までの阪神とは違う」と、期待を込めた。
さらに、五回に藤川がピンチを迎えた場面で野村氏は、「ボチボチお疲れじゃないの。情をからめたらダメ。さい配ミスが起こる」と予言。そのとおり、藤川がビシエドに同点タイムリーを浴び、投手交代のタイミングの難しさを言い表していた。
結局、試合は新外国人ヘイグの勝ち越し打で、5-4の1点差勝利となったが、金本監督には厳しい評価もつけた。「名将の予感」「まだまだ」という2つの札を持つと、迷わず「まだまだ」の札を掲げた。
「時間はかかる、スタートじゃん。これから勉強ですね。『監督として(俺は)未熟だ』という中で、勉強、勉強!」と締めくくっていた。
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