東日本大震災から5年、演技派の北村が、大惨事の真実を銀幕からリアルに伝える。
NHK大河ドラマ「八重の桜」(2013年)など多くの話題作で存在感を放つ北村だが、俳優デビュー18年で念願の映画初主演に挑んだ。
「太陽の蓋」は、震災発生からの5日間に焦点を当て、架空の新聞記者が福島第1原発事故の真相を追う社会派作品。
原発事故を巡り、当時は政府や東京電力の対応の遅れ、判断ミスなどが取り沙汰されたが、同作では官邸内外の人間ドラマのフィクションを交え、事故経過、混乱する官邸内の出来事と東京や福島の人々の姿を対比させ、ドキュメントタッチで描写。元首相の菅氏を三田村が演じ、スポークスマンだった枝野幸男元内閣官房長官(51)、福山哲郎元内閣官房副長官(54)、寺田学元首相補佐官(39)ら当時の内閣が実名で登場する。
製作側は、震災から5年の節目に合わせ、原発事故の真相に迫ろうと企画。菅氏ら当時の政府関係者、現役の新聞記者に取材し、調書などを参考に脚本執筆に1年を費やした。昨年10月に被災地の福島、東京、茨城、栃木の1都3県でロケを行った。
北村について製作側は「頭で計算しながら、自身からわき出す感情を大事に演技している」と俯瞰できる新聞記者役に起用。北村にとって記者役はTBS系「運命の人」(12年1月期)以来、約4年ぶりとなる。
情報収集に奔走し、人としての葛藤に揺れながら原発事故の真実に迫る男を熱演した北村は「もう5年、まだ5年しか…という2つの相反する感覚を胸に同居させ、しっかりと思い出すことがまず大切なことだと思いました」と震災とともに生きる思いを吐露した。
今後、被災地・東北での上映も計画。心血を注いで演じた作品は日本人の胸を揺さぶるはずだ。
★共演者も実力派
共演者も実力派ぞろいで、官房副長官秘書官役を袴田吉彦(42)、東京で暮らす主人公の妻役を中村ゆり(33)、福島第1原発で作業をする地元の青年役を郭智博(31)が熱演。実名で登場する枝野氏は菅原大吉(55)、福山氏は神尾佑(45)、寺田氏は青山草太(36)が演じる。