テレビ草創期の名物番組を手掛けた放送作家、はかま満緒(みつお、本名・袴充夫=はかま・みつお)さんが16日、心不全のため東京都内で死去した。78歳だった。
この日昼ごろ、自宅で倒れているはかまさんを家族が発見。病院へ運ばれたが、午後3時55分、死亡が確認された。葬儀・告別式は未定。
はかまさんは1937年に東京で生まれ、慶大経済学部在学中からコントの台本を書き始めた。57年に慶大を中退してラジオ東京(現TBSラジオ)に入社。その後、大映のニューフェースとして映画「いつか来た道」などに出演した。
落語家、初代林家三平と出会い、ギャグの台本を数多く手掛けるなど放送作家の道へ。人気番組「シャボン玉ホリデー」などで活躍し、出演者不足のときには自らコントに参加するなど、番組に顔を出す放送作家の先駆けの一人だった。
また、若手が笑いを学ぶ「はかまお笑い塾」を開講し、タレントの萩本欽一(74)や車だん吉(72)、脚本家の市川森一さんらを育成した。
74年にニッポン放送「はかま満緒のいきいき生放送」でラジオパーソナリティーを始め、77年からはNHK FM「日曜喫茶室」(最終日曜後0・15)の司会を現在まで40年近く務め、親しまれた。晩年は「笑いの効能」などをテーマにした講演を月平均4本こなすなど、全国をかけまわっていた。
2001年に放送文化基金賞を受賞。著書に「人生うまくいく人のちょっとした気づかい」、「人生万能薬」などがある。
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