金本監督の初陣で「4番・三塁」に抜てきされた陽川。内容と結果にこだわっていく 阪神春季キャンプ(15日、沖縄・宜野座村)阪神は15日、16日に行われる楽天との練習試合(宜野座)の先発メンバーを発表。3年目の陽川(ようかわ)尚将内野手(24)が、金本知憲監督(47)の初の対外試合の4番に抜てきされ、「結果にも内容にもこだわっていきたい」。キャンプ中、長時間にわたって個人レッスンを受けている指揮官の秘蔵っ子が、恩返しのアピールを誓った。
金本虎の初陣に4番に指名されたのは、これまで1軍経験のないアニキ監督の一番弟子だった。陽川は、この一戦にかける熱い思いを吐露した。
「結果と内容にこだわっていきたい。チャンスで打つのがベストです」
この日はキャンプ休日。それでも夜に、読谷村の宿舎に隣接する室内練習場で打ち込んで準備完了。これまで熱心に指導してくれた金本監督にバットでお礼&アピールすることを誓った。
キャンプ初日から続いている金本監督の陽川への個人指導。12日には、身ぶり手ぶりを交えながらの熱血指導は約90分にも及んだ。
「最初はすごく緊張しましたが、すごいありがたいことだなと。子供のころ、金本監督が活躍されていたのは、テレビ中継でよく見ました。憧れの存在というか、雲の上の存在。そんな方に今、直接指導を受けている。うれしい気持ちもありますが、結果を出していかないといけないという思いと、両方です」
金本監督は昨年11月の秋季キャンプで、「ウチの若手で数少ないパワーヒッター」と目を付けるや、陽川の身辺調査を開始。複数の関係者にリサーチすると、「どれだけ厳しくしかり飛ばしても大丈夫。落ち込むようなタマじゃない」という回答を得た。負けず嫌い&打たれ強い。気配りする必要もない。よっしゃ、徹底的にしごいてやる-。
「自分の性格? どこの世界でも同じで、悔しいことがあっても、めげずにやっていけば、いつか報われるし、結果が出る。そう信じて練習しています」
もちろん、この世界は結果がすべて。「叱られるうちが華」という言葉もある。結果しだいでは即刻2軍行きを命じられる可能性だってある。
「これからオープン戦、シーズンに入ってからも金本監督に目をむけてもらえるように頑張っていきたい」
目指すは、開幕1軍ベンチ入り。11日のキャンプ初の紅白戦で豪快な一発を放ち、「監督には感謝しています」。金本阪神初となる対外試合でも快音を響かせ、白星をプレゼントする。 (三木建次)
★金本監督から鉄拳制裁 2月2日の打撃練習中に、監督から頭をポカリ。監督は「秋に言ったことを忘れとったからな」と理由を説明
★紅白戦で一発 初実戦となった11日の紅白戦。白組の「6番・一塁」で先発出場。二回二死走者なしから左翼へソロ。「うまいこと体が反応した」と納得の表情だった
★密着指導 監督は12日の特打で若手4人が打ち込む中、陽川に対し、身ぶり手ぶりで打ち方を直伝。今キャンプ個人に対しては最長の90分間の熱血指導
★金本監督のカミナリ 左翼の守備についていた13日の打撃練習中、フェンス際への飛球に対してグラブに当てながら取り損なう失態。監督から「こらっ!!」と大声が飛び、陽川は「よく覚えていないんです」とタジタジ
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