4日目にして初めて快晴となった宜野座の空の下、奥義が継承された。金本監督が通算476本塁打の技術の一端を鳥谷に伝えた。
43スイングでサク越え9発だったフリー打撃を終えたところで近づくと、バットを手にトップからインパクトまで強く叩くしぐさ。さらにスピンをかけるように手のひらをクルクル回す。わずか5分弱だが、実績ある主将への直接指導は初めてだった。
「練習方法としてね、『そういう練習も取り組んでやっていこう』と。(スピンをかけるということとは)またちょっと違うんだけど…。ちょっと特殊な練習方法だけど『試してみたら?』というね。本塁打をもっと打つため? そう」
昨年10月の就任直後、「お前が変わらないとチームは変わらない」とゲキを飛ばし、昨季6発から20本塁打を厳命した。本人も今キャンプでは右足を高く上げるなどいろいろ試している中、指揮官が与えたワンポイントアドバイスが、左方向への浜風打法だった。
片岡打撃コーチは「左翼ポール際へ、切れない打球を放り込めるように」と狙いを明かし「外角球に振り負けないように。左肩がちょっと早く出ていく癖があるから。そうするとなかなか逆方向へ強い打球がいかない。左肩を残してヘッドを効かす」と説明した。
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