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高橋かおり、16日公開「空人」の魅力を語る「普通の女性が特攻隊で生き残った人と出会い…」

来社した高橋かおり=東京・大手町(撮影・宮川浩和)

 16日から公開される映画「空人」(くうじん、小沼雄一監督)。特攻隊の生き残りの男と戦死した親友の妹の娘との運命の出会いを描いた、悲しくも美しい作品で、ヒロインの娘役を演じた女優、高橋かおり(40)がサンケイスポーツに来社。作品の魅力を語ってくれた。

 「普通の会社員だった女性が、特攻隊で生き残った主人公と出会い、徐々に心が変化していく。その感じをいかに出すか考えましたね」。作品で苦労した点を聞くと、高橋はそう話してくれた。

 母親の兄の親友だった主人公、橋本勝雄(奥野匡)に出会い、ひかれていくヒロイン、阿部紀和を演じる。舞台は山形県天童市。作品のキーワードになるのが「むかさり」という古い習慣だ。

 「むかさり」は、生きている人が亡くなった人の写真を絵師に見せて結婚記念の絵を描いてもらい、新郎新婦が絵の前で住職に結婚式をあげてもらうという古い因習。登場する若松寺は、開山1300年の伝統をもつ同市の名所でもある。

 高橋は「結婚式を挙げるんですが、不思議な感覚でした。撮影なんですけど、神秘的というか厳かな空気に包まれました」と振り返る。余命半年を宣告された主人公と出会った紀和が、亡き母の思いをかなえようと「むかさり」を決意し、そして…。


 「山形弁とか、地元の人がいろいろと協力してくれて…。ロケは約3週間であっという間でしたが、とても楽しかったです」。山形県を訪れたのは仕事でもプライベートでも初めてだったが、高台にある若松寺から見た景色の美しさは強く印象に残ったという。

 原作は、自身も第二次大戦で出陣した経験を持つ作家、清宮零氏の「空人 死者との約束」(文芸社刊)。「特攻しなければならなかった人、生き残った人…。そんないろいろな人の思いが重なった作品です。そんな心の動きを感じながら見ていただきたいですね」。特攻隊、戦後70年という重いテーマも持った作品だが、「ちゃんとラブ・ストーリーですよ」と笑顔でアピールしていた。

 ★ストーリー

 特攻隊で生き残った橋本勝雄(奥野)は、勝雄の代わりに出陣し亡くなった阿部敏夫(長谷川奨)の菩提(ぼだい)寺、若松寺を訪れ敏夫の墓前で泣いて許しを請うていた。そこで紀和(高橋)と出会い、紀和が敏夫の妹、静子の娘と知る。静子は7年前に亡くなっていたが生前、いつか勝雄が来ると信じていたことを紀和から告げられる。若松寺が、死者と生者が結婚できる縁結びの寺であることを知った勝雄は…。

 ★上映劇場

 16日から新宿K’S cinems(新宿区新宿3丁目35の13 3F)で連日午前10時半から。全国順次公開。

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