フリスビーを使って練習する藤川。飽きない工夫だ(撮影・鳥越瑞絵) 阪神・藤川球児投手(35)が9日、鳴尾浜での練習後、春季キャンプ直前の来年1月の自主トレで『球児塾』を開講する考えを明らかにした。複数の投手からの要請を受けて「来たければ『勝手にこい』ということですよ」。伸び悩む虎投に火の玉パワーを注入する。
藤川の鳴尾浜通いは15日連続となった。出会った若手投手からの「いっしょに自主トレをさせてもらえませんか」という声を、無視するわけにはいかなかった。
「場所は決まっていませんが、来たければ『勝手にこい』ということですよ。でも、マウンドに立つのは1人。やりやすさを求めて、いっしょに練習したい、と思ったらダメ」
すでに来季11年目の鶴、育成選手のトラヴィスが弟子入りを志願。この日、来季5年目の松田も『球児塾』への入門を申し入れた。門下生は、まだまだ増えそうな勢いだが、そんな後輩たちに、いきなり球児先生のお小言だ。
「いいボールを投げるためか、それとも相手打者を抑えるためにやっているのか。そこが大事。ウチは人気球団。スピードガンの数字が出ると注目されてしまう。それは違う。130キロのボールでもいい。勝負に勝たなければ意味がない」
4年ぶりに虎復帰した藤川は「僕も若いころ、福原さんといっしょに(自主トレを)させてもらった」と振り返る。伸び悩む後輩たちを叱咤激励するのも、自分の役目であることはわかっている。 (三木建次)
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