その心意気や、よし。球児さんの背中を追って勉強したい-。そんな当然の感情よりも、若虎の気持ちは一歩前に出た。5年目の来季、中継ぎで1軍定着を狙う歳内は、感動と同時に危機感を口にした。
「憧れているだけじゃいけない。しっかり『勝負』しないと。来年は勝ちパターンで投げられるようになりたい。勝負できる位置にいるために、いまからしっかりやらないといけない」
まだ藤川の起用法は未定とはいえ、かつて絶対的存在だった守護神が戻ってくる。聞きたいことや参考にしたいことに胸が膨らむ一方、限られた1軍枠に強力なライバルが出現したことを自覚した。歳内は2012年入団。藤川と1年だけ一緒にプレーしたが、当時は高卒ルーキーで2軍だった。そんな雲の上の人に挑む-。決意を込め、この日も黙々とネットスローで特訓した。
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