成長を続ける中で壁にぶち当たったときは、裕正さんが支えた。「自分はバレーを知らないのに、声の出し方とか、力の入れ具合を聞いてくる。それだけ、そのときは追い詰められていたんでしょうね。それでも聞いて、なにかしらヒントがないか探す。そういうことだったんだと思います」と懐かしむ。
今春、VリーグのNECに入団。今季は連覇を狙うチームの主力を担う。さらに8-9月のW杯で世界を相手に戦い、五輪メダル獲得への戦いも続く。アタック、ブロックにも優れ、サーブレシーブも任される才能は、まさに木村沙織の後継者。バレー少女は、日本を背負う次世代のエースとして今も「うまくなりたい」一心で走り続けている。
★規格外の成長
寝る子は育つというが、古賀の場合は真逆だった。母・博枝さんは「バレーを始める前の、小2までは夜9時くらいに寝てました」と証言。それが一転、競技を始めてからは練習と入浴の時間があるため、深夜0時ごろに就寝する夜更かし生活を続けてきた。規格外の成長を遂げてきた新ヒロインは、成長のリズムも一般的な物差しでは測れなさそうだ。
★来年5月五輪最終予選&アジア予選ラストチャンス
バレー女子日本代表は、まだ来年のリオデジャネイロ五輪出場権を獲得していない。上位2位に入れば出場権を得られたW杯女子大会(8-9月、日本開催)では5位。来年5-6月の世界最終予選兼アジア予選(日本開催)で上位3位に入るか、4位以下の中でアジア最上位になって、出場権獲得を目指す。