広島・小窪哲也内野手(30)に9月12日、第1子となる長男が誕生した。
「(阪神戦で甲子園に遠征中だったため)嫁さんが1人で頑張ったので、次は僕が頑張らないといけない。楽しみが増えたし、頑張らないと。やる気に満ちあふれていますよ」
「代打の切り札」として打席に立つときの迫力満点の顔とは裏腹に、子供のことを話しているときの表情は緩みっぱなしだ。チームは連戦が続いているが、本拠地にいる間はひんぱんに病院を訪れ、新米パパとして喜びを感じている。
もちろん、本業も忘れてはいない。9月6日のヤクルト戦(神宮)前には2013年まで広島で活躍し、現在は野球解説者の前田智徳氏にアドバイスをもらった。現役時代は孤高の天才打者として活躍していただけに「メンタル面についてですね。とくに打席での気持ちの持ち方を聞きました」と小窪。大先輩からの言葉を頭にたたき込んだ。
同9日の中日戦(マツダ)では、九回に代打で同点の中前適時打。昨季、代打で・389という驚異的な打率を残した小窪は、今季も59試合出場で・286、1本塁打、14打点と活躍。とくに代打を含めた途中出場の52試合では、・378と決定的な仕事を果たしている。
3位浮上とクライマックス進出を目指すシーズンも、いよいよ最後の正念場を迎えた。野球人としてもパパとしても、これまで以上に期待に応えていかなければならない。(玉木充)