ヨネックススポーツ財団の米山稔賞表彰式で、山口茜に代わって出席した母の誠子さんと父の浩志さん(前列左から3、4人目)=東京都内のホテル バドミントンの全日本選手権女王で、今月4日にロンドン五輪金メダリストの李雪ゼイ(中国)を破った山口茜(18)=福井・勝山高3年=が18日、ヨネックススポーツ財団の米山稔賞を受賞。本人が全米オープン参戦中のため、都内のホテルで行われた表彰式には、代わって父の浩志さん(52)と母の誠子さんが出席した。
浩志さんは「立派な賞の名に恥じないよう、精進してほしい。親としては、できることはすべてやります」とあいさつした。
山口は、来年のリオデジャネイロ五輪出場権獲得のためのポイントがかかる8月の世界選手権を辞退。時期が重なる高校総体(京都・長岡京市)を優先する。「重ならなければ、本人も(世界選手権に)出たかったと思います」と誠子さん。浩志さんは「親としてはちょっと残念だが、(高校総体は)小学校から一緒に地元でやってきた子たちと戦える、最後の機会。地元の高校を選んだ時点から、そのつもりだったようだ」と話した。
日本バドミントン協会の今井茂満専務理事も「本人の、地元を大事にしたいという気持ちを尊重した。基本的に、選手が力を発揮できることが大前提。確かに世界選手権はポイントの配分が大きいが、他の大会でも獲得できるし、それはそれで彼女のバネになるだろう」と理解を示した。
米山稔賞は、スポーツ用品メーカー、ヨネックスの創業者、米山稔氏の私財で設立された同財団が選定。学生スポーツ選手への奨学金や、競技団体の青少年スポーツ振興事業への助成が目的で、過去の受賞者には高校や大学の監督が多い。
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