浜中コーチからうねり打法を習得中の一二三。なんとか結果を出したい タイガース中継のリポーターなどを務めるフリーアナウンサー、土井麻由実さんが若虎たちの素顔を紹介するコラム。今回は一二三慎太外野手(22)です。5年目の今季、懸命に取り組んでいるのは虎党には懐かしいアノ打法-。
ドラフト3位・江越大賀外野手(駒大)や中谷選手が1軍でチャンスをもらったのを横目に、やや後れをとっているのが2人と同い年の一二三選手。野手に転向して4年目、勝負を懸けて今、浜中打撃コーチと二人三脚で取り組んでいるのが新しいフォームです。
浜中コーチが伝授したいのは自身の現役時代に田淵幸一さん(当時チーフ打撃コーチ)から教わった「うねり打法」。懐かしい響きですね。
浜中コーチは「スイングスピードも速いしパワーもあるのに、右足の踏ん張りがないから力が伝わらなくて、右方向に強い打球が打てない」と分析。「もっと軸足に力を乗せろ。回転して打つな」と右足の使い方を教え込んでいるんです。
ただ、今はまだ「うねり打法」の前段階。一二三選手によると「これまで90度くらい回っていた」という右足を「拇指球(ぼしきゅう、親指の付け根のふくらんだ部分)だけに力を入れて、回らないように」と意識。さらに左足に体重を乗せられるよう、ややガニ股気味に、左足をオープンにして構えているそうです。
まだ数字として成果は出ていませんが、4打数無安打に終わった12日のウエスタン・広島戦後には「自分の中で視界が広がった。今までと全然違った」と話してくれました。実戦の中で、結果だけでない確かな手応えを得られているようです。
「今やってることは、あした打てるためじゃない」-。時間はかかっても確かなものを身につけようとコツコツとやり続ける一二三選手。「うねり打法」の完成、楽しみに待っていますよ!
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