今春キャンプで、内野全ポジションを守れる器用さやシュアな打撃で評価を上げたが、2月28日に「右腹斜筋筋挫傷」で離脱。リハビリに耐え、19日に今季2度目の昇格を果たしたばかりだった。
和田監督も両者に賛辞を惜しまなかった。福留について「最後は、選球眼が勝った1球だったね」とほめれば、荒木についても「最後だけでなく全打席出塁して、クリーンアップにつないだ。2番として最高の仕事をした」と最上級の言葉をおくった。
運命に導かれるようにこの2人が同時にお立ち台に上がった。今春の1軍キャンプ。福留は日々のキャッチボールの相手に荒木を指名。「荒木は必ず今年出てきますよ」と関係者に話すほど、期待を寄せていた。その先見の明が確かだったことも証明された。
交流戦開幕3連勝は虎史上初。借金もついに1とし、3位に浮上した。勝利に飢えた和田阪神の勢いはまだまだ加速する。 (山口大輝)
◎…阪神が球団創設以来、通算5000勝目を挙げた。公式戦初戦の1936年4月29日、金鯱戦(甲子園)で3-0と勝利。5000勝は巨人(5666勝)に続き、2球団目。ここまでの阪神の通算は9975試合(4674敗301分)
◎…阪神が交流戦の開幕から3連勝するのは初めて。交流戦開幕からの最多連勝は2007年日本ハムの「12」。
◎…福留の6試合連続打点は中日時代の9月19日から同26日以来。この期間に8試合連続打点を挙げている。
◎…福留は前日の楽天戦でもサヨナラ2ラン。2試合連続のサヨナラ打点は、球団では1985年9月15、16日の中日戦の岡田彰布以来、30年ぶり。
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