劣勢の風向きを変えたのも、自身25打席目での一発だ。八回に代打で登場し、難敵バルデスから左中間へ今季1号ソロ。ベンチ前では、キャプテンの鳥谷に抱きついた。
「とにかく自分のスイングをしようと思った。トリさんが喜んでくれてうれしかった」
2年前は開幕4番を務めたが、今年は代打が主戦場。試合前の時点で打率はジャスト1割(20打数2安打)。2軍降格の危機にも陥っていた。苦しいとき、支えになったのは尊敬する先輩。本拠地での試合後は決まって、背番号「1」を追って、室内練習場に足を運んだ。ときに助言も仰いだ大きな背中にようやく報いることができた。
グラウンド外でも救世主になった。衝撃の事件は2月の高知キャンプ中に起きた。安芸市内で安藤と寿司をつまんでいると、異変に気づいた。
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