陽光桜の誕生物語を後世に伝える音楽プロジェクトを進めている茜沢ユメル=東京・赤坂のグラフィティ
ギャラリーページで見る 平和のシンボル、陽光桜の悲しい誕生秘話を知っていますか。戦後70年に合わせて、陽光桜をテーマにした新譜CD「Stay~さくらの花のように」(徳間ジャパン、1234円)をリリースしたシンガーソングライター、茜沢ユメルが東京・赤坂のグラフィティーで発売記念ライブを行った。
「陽光桜が国境を越えたように、この新曲のメッセージも国境を越え、戦争のない世界が実現しますように」。冒頭に茜沢が訴える。
陽光桜は愛媛県にあった青年学校の元農業科教師、高岡正明氏が私財をなげうって25年の歳月をかけ開発した品種。戦地で亡くなった教え子たちを供養するため、寒くても暑くても育つよう改良した。バチカンをはじめ世界中に5万本以上が寄贈されているという。
昨年8月に茜沢を中心として陽光桜の誕生秘話を後世に伝える音楽プロジェクトが本格的にスタートした。
高岡氏の功績を描いた朗読劇に続き、茜沢がギタリスト、ピアニストとともにステージに登場。「Stay」とカップリング曲の「夢桜~あなたの希望になる」のほか、「陽光桜~あの時の教え子達へ」「さくら」と陽光桜をモチーフにした楽曲を披露した。
ライブに込めた思いは陽光桜に対してだけではなかった。音楽プロジェクトが本格的にスタートして以来、茜沢の近しい人の死が相次いだ。