阪神・岩崎優投手(23)が11日、西宮市内の鳴尾浜球場の施設内での自主トレ後、母校の静岡・清水東高の関係者を中心に持ち上がった個人後援会設立にお断りを入れたことを明らかにした。「チヤホヤされるのが好きではないので」とキッパリ。来季2年目の左腕はしっかりと足下を見つめ、自分を磨き上げていく。
ありがたいけど、NO!! 岩崎が自身の後援会の設立を断ったことを明かした。
「チヤホヤされるのが好きではないので。後援会の方には申し訳ないですけど」
後援会は出身校の静岡・清水東高出身の関係者を中心に打診があったという。励みになるものの丁寧にお断りした。阪神は球界屈指でも1、2位を争う人気球団。投打の主要タイトルを獲得するようなオールスターレベルの選手でなくても、周囲は持ち上げ、人気者になる。ドラフト6位ながら、ルーキーイヤーに5勝した岩崎の周囲も盛り上がったが、本人は極めて冷静だった。
今後プロで活躍した場合についても、後援会の設立に対する考え方は「変えるつもりはないです」とキッパリ。ありがたい話ではあるが、完封した。
阪神で先発して1勝すれば翌日は新聞、テレビメディアのトップを大々的に飾る。人気球団ゆえの副産物だが、過去、阪神に所属していた多くの若手が人気に実力が伴わず、早々とタテジマのユニホームを脱いでいった。マウンドでの鉄仮面ぶりと同じく、ユニホームを脱いでも冷静沈着な来季2年目の左腕に心配は無用だった。
この日は鳴尾浜のウエート室に1時間ほどこもって体を鍛えた。オフはスタミナ強化とすべての球種の「球威と質」のアップを目指している。今季はレギュラーシーズン17試合に登板し、5勝4敗、防御率3・50と奮闘。満足する気配はない。
「1つでも多く勝ちたいです。貯金を多く作れるピッチャーになりたいので」。地元のバックアップは忘れない。感謝の気持ちは白星量産で伝える。 (柏村翔)
この記事をシェアする