そんな頼もしさを増した横山に、球団がとっておきのご褒美を用意していることが明らかになった。ドラ1ルーキーの背番号は「15」が濃厚になった。阪神では、1991年に同じドラフト1位で入団した湯舟敏郎が、2000年までつけていた左のエースナンバーだ。92年6月14日の広島戦(甲子園)でのノーヒットノーランが、虎党に鮮明に思い出される。入団から5年連続で100奪三振以上をマーク。左腕のドクターKのイメージも重なる。現在は5年目の藤原がつけているが、禅譲されることになりそうだ。
「横山にとって、この大会はいい大会になったと思う。決勝では打たれたけど、それも本人にはよかった。1軍もそんな甘くないことは、自分でよくわかったと思う」
代表監督だった阪神・平田ヘッドコーチも、伸びしろを感じるからこそ、優しい言葉はかけなかった。
「まだ予定は決まっていませんが、これからは会社(新日鉄住金鹿島)の方に戻ります」
戦いを終えた若虎は、しばしの時間、羽を休める。しかし、背番号「15」の戦闘服を再びまとい、今度はセ界の強打者に立ち向かう。
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