(セ・リーグ、阪神1-0巨人、9回戦、阪神5勝4敗、11日、甲子園)殊勲のバッテリーをお立ち台に上らせたのは今季初めて5番に抜てきされた今成だ。二回無死一塁。菅野の外角シュートにバットを合わせて、三遊間をしぶとく破った。
「(右から左への)風も強かった。長打は無理だろうと。つなぐことを考えた。結果的に一、三塁になってよかった」
一走のゴメスが三塁へヘッドスライディングし、一、三塁。巧打で鶴岡の先制打をおぜん立てした。
マートンが体調不調で今季初めて欠場。昨年10月4日のヤクルト戦(神宮)以来の5番を任された。
「打順? すぐに(マートンは)戻ってくるだろうし、関係ないですよ」と笑い、気負うことなかった。四回には左前に運び、六回二死二塁では菅野に四球で歩かされた。全3打席すべて、存在感を示した。
「(菅野は)開幕戦でやられていたので、何とか打ちたかった。1点差のこういう試合をとると落とすとは違います。緊張感をもって、しっかりとプレーしていきたい」
ネクストバッターズサークルからみた4番・ゴメスとは大の仲良しだ。それを象徴するエピソードがある。開幕直後、ゴメスが一発になかなか恵まれなかったことを虎党なら覚えているはず。あるとき、またしてもフェンス直撃打を放ったG砲に対し、今成がニヤッと近づいた。力こぶを作り「ノー・パワー!」-。
まさかのアメリカンジョークに主砲が目がテン。でも、すぐに挑発をうれしそうに受けとめた。それ以降、相棒が打つとベンチで頭をなでるという儀式ができた。
クラブハウスに戻る直前、左腕につけていた母の日にちなんだピンクのリストバンドをみせた。
「母と、嫁さんのお母さんの分と。2つ着けたから2本(安打)打てたんです。あー、もっとつければよかった(笑)」
底抜けに明るい性格。連敗脱出には、これが一番だ。 (阿部 祐亮)