いまや背番号63に、エースの風格すら漂う。3年目の上沢が金子に2週続けて投げ勝った。
「金子さんだったので1点も許してはいけないと思い、気持ちを前面に出した。完封勝利を飾ることができなくて残念。他球団のエースに勝てたのは自信になります」
価値ある117球だった。圧巻は2-0の四回。先頭の糸井に三塁打を浴びた。だがT-岡田を145キロの直球、ペーニャをスライダー、鉄平はフォークボールで3者連続空振り三振に仕留めた。今季、オリックス戦は3戦3勝。チームで20歳シーズンに5勝以上を挙げたのは、2006年のダルビッシュ(現レンジャーズ)以来だ。
3年目の上沢は、専大松戸高から直接プロ入りした最初の選手。千葉・松戸市にある同校と鎌ケ谷市の日本ハム勇翔寮は約10キロしか離れていない。オフにあいさつに訪れた上沢の活躍を目にした後輩たちは6日、春季高校野球・千葉大会で2年ぶり2度目の優勝を果たした。決勝は金子直登投手(3年)が完封。恩師の持丸修一監督(66)は「上沢効果ですね。投げる日が待ち遠しい」と先輩の活躍を躍進の一因に挙げた。
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