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2006.02.12 更新

 

岡崎主将、全快で開会式「大歓声もらい元気出ました」

岡崎

雪と氷の祭典、第20回冬季五輪・トリノ大会の開会式が10日(日本時間11日未明)、トリノ市内のコムナーレ競技場で行われ、日本選手団主将でスピードスケート女子500、1000メートル代表の岡崎朋美(34)=富士急=が笑顔で行進した。風邪による体調不良のため欠席も検討していたが、3万5000人の大観衆から受けた声援に勇気百倍。14日の女子500メートルでのメダル獲得へ、復調の足掛かりをつかんだ。

冒険だった。数日前からのどがかれ、微熱も続いた。迷った。それでも岡崎は開会式出席を決めた。そして「朋ちゃんスマイル」−。

入場行進。日本選手団の最前列に、その姿があった。弾ける笑顔で、大歓声に手を振って応える。ここ数日の憔悴しきった表情とはまるで別人。五輪開幕の熱気が、風邪を吹き飛ばしてくれたかのような軽い足取りだった。

「大歓声を全身に感じて元気が出ました。風邪をひいたことで少し心配してたけど、元気に行進できてよかった。みなさんからパワーをもらいました」。4日後に勝負のレースがあるため、体調を考慮してセレモニーを最後まで見届けることなく途中退席したが、エネルギーを得るには十分な時間だった。

どうしても出席したかった。4大会連続出場の岡崎だが、過去、開会式に出席したのは初出場の94年リレハンメル大会だけ。しかも、尊敬する富士急の大先輩、橋本聖子(現参院議員)がリレハンメル大会で務めて以来、夏季大会を含めても女子で2人目という選手団主将の大役を担った。体調不良に陥り、周囲のすすめもあって1度は欠席も検討したが、主将としての責任感が体を動かした。

開会式

57メートルの聖火台。頂点まで一気に駆け上がった炎。さあ、熱い戦いが始まった

やっぱり出てよかった。気持ちが吹っ切れた。14日の女子500メートルに向け、あとは体調を整えていくことだけが、98年長野大会銅以来のメダル獲得への分岐点だ。「あとは自分の仕事に集中したい。しっかりできると思います」。4度目の五輪。五輪の熱気を体に刻み込んだ岡崎が、今度は日本中を熱くする。

★注目の最終走者はベルモンドさん

5度の出場で2個の金メダルを含め、冬季五輪史上女子最多タイの10個のメダル獲得したステファーニア・ベルモンドさん(37)が聖火の最終走者を務めた。スキー距離女子で歴史に残る成績を残した名選手だが、出場した五輪で一度も開会式に出たことがなかった。「初めてよ。とても興奮している」という開会式での栄誉に胸を張った。

最終走者は、アルペンスキーのかつてのスーパースター、アルベルト・トンバ氏が最有力視されたが、トリノと同じピエモンテ州クネオ村生まれとあって、同州内から熱望する意見が多数出された。点火装置にトーチを傾けると聖火台まで一気に駆け上る炎。夜空に浮かんだ高さ57メートルの頂点にオレンジの火がともり、スタンドから大きな拍手と歓声が起きた。

★この日のスピードスケート勢

会場となる「オーバルリンゴット」で氷上練習。14日の女子500メートルに向けて体調が心配される岡崎朋美はスタート練習を繰り返すなど入念な滑り込み。女子3000メートルを翌日に控えた石野枝里子(富士急)や田畑真紀(ダイチ)が最終調整を行った。好調の大菅小百合、吉井小百合(ともに日本電産サンキョー)は軽めな仕上げ。13日の男子500メートルに出場する加藤条治、清水宏保(NEC)らは休養した。