2006.02.17 更新
日本チーム複合団体6位、大斗は苦手の距離で健闘
深刻な腰痛に苦しむ大斗が、踏ん張った。21日の個人スプリントで完全燃焼だ(撮影・奈須稔)
深刻な腰痛に苦しむ高橋大斗(25)=土屋ホーム=が、団体戦でエースの気概をみせた。前半飛躍5位の日本(高橋大斗、北村隆、畠山陽輔、小林範仁)は、高橋、北村の激走で一時は3位に浮上。その後、力尽きて、リレハンメル五輪以来のメダルは逃したが、6位に入賞。前回ソルトレークシティー五輪の8位を上回り、復活の予兆も感じさせた。責任を果たした高橋は、21日の個人スプリントでメダルを狙う。
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エースの責任感が、闘争心をかきたてた。大斗が飛び出した。期待された前半飛躍で、一度もK点に届かず、役割を果たせなかった。5位スタートでも、複合ニッポン復活の期待をつなぐため、オーバーペース覚悟で最初からいった。
「ボクが第1走を好きなのをコーチがくんでくれた。スキーも思った以上に滑ってくれたし、いいレースだった」
首位ドイツと49秒差で臨んだ後半距離。エース高橋を1番手に据え、北村、小林と走力のある選手を次々と送り込む。早坂毅代司監督(52)は「積極的に攻めるラインアップ」と“超攻撃的”布陣で出陣した。
激走だ。3・9キロ地点で、スタート時に14秒差もあった4位ロシアをとらえる。苦手の距離で十分に責任を果たし、第2走につないだ。その北村も踏ん張り、一時は3位フィンランドに8秒差まで迫った。走りに自信のある小林は力を見せた。1・5キロ地点でフィンランドをとらえ、一時は3位に浮上したが、その後ズルズルと後退…。
前半飛躍での出遅れが、痛かった。日本がメダル争いに絡むためには、飛躍でリードを奪うしかない。だが、この日の飛躍2回目、3番手の北村が110・5メートルと失速。4番手の高橋はK点に届かない122メートルに終わった。
大黒柱の高橋が9日の練習中に腰を痛めた。「(現在は)腰は痛くない。でも、自分の持ち味はジャンプ。そのジャンプでやられると、気持ちよく(距離を)走れない」。高橋の言葉が、そのまま日本の順位に反映した。
アルベールビル、リレハンメル両五輪の同種目を連覇した日本。その後は、長野五輪5位、ソルトレークシティー五輪8位とメダル争いからは置いていかれた。荻原健司の引退後、日本のエースという重責を任せられた高橋は、この五輪は深刻な腰痛にあえぐが、底力はまだ残っている。日本勢で最も早い12分9秒02のタイムを引き出せたのだから…。
このままでは終われない。21日の個人スプリントが2度目の五輪の最終戦だ。「ジャンプがよくないから…。でも、何とかしたい」。力の限り戦うのもエースの責任だ。
(伊藤隆)
■個人戦VTR(11日)
腰痛をおして出場した高橋は、前半飛躍(ノーマルヒル=HS106メートル、K点95メートル)で97・5メートル、96メートルと距離を伸ばせず12位と失速。後半距離(15キロ)での逆転は難しいと判断し、棄権を決断した。他の日本勢は小林が前半23位から16位と巻き返し健闘したが、畠山が32位、北村が43位と、メダル争いに絡むことはなかった。

