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2006.01.23 更新

 

ジャンプ伊東2位、岡部3位!日の丸飛行隊が急上昇

2位入賞確定でガッツポーズする伊東大貴

2本ともにK点越え。期待の若手、20歳の伊東が2位に入り五輪へ勢いをつけた=撮影・高橋茂夫

ノルディックスキーW杯ジャンプ個人第13戦(22日、札幌市大倉山、HS134メートル、K点120メートル)日の丸飛行隊が2月開幕のトリノ冬季五輪に向け、急上昇だ。同五輪代表の伊東大貴(20)=土屋ホーム=が今季日本勢最高、自己でも最高となる2位に入った。ベテラン岡部孝信(35)=雪印=も前日の第12戦に続いて、2戦連続の3位。3季ぶりに日本勢のダブル表彰台を実現させた。さらに、葛西紀明(33)が今季最高の4位に入り、2−4位を独占。長野五輪以来となる、団体でのメダル獲得に明るい光りが見えてきた!

力強く蹴った。鋭い踏み切り。伸びる。まだ、伸びる。自信を喪失していた伊東が、ようやく輝きを取り戻した。

1位ヨケルソイとは0.5点。換算すれば30センチにも満たない飛距離。1回目でHSを軽々と越える137.5メートルを飛び、2回目も追い風の中で128メートル。悲願の初優勝にはわずかに届かなかったが、ワールドカップ(W杯)にフル参戦した2季目で自身最高の2位。表彰台でガッツポーズだ。

「(転戦を終えて)札幌に戻ってきてから、一番いいジャンプができた。2回目も条件の悪い中でまとめられた」

2位の若手・伊東(左)と3位のベテラン・岡部(右)

表彰台には伊東(左)とともに3位にはベテラン岡部(右)が。日本勢が2−4位を占めた=撮影・高橋茂夫

昨季から「トリノのエース」と期待されたが、開幕当初から不振にあえいだ。札幌に戻ってくるまでは、昨年12月のオーベルストドルフ大会の16位が最高。個人では総合38位と低迷したが、トリノ五輪開幕まで20日を切った大切な時期に復調してきた。

助走路の滑りを改善した。6日のジャンプ週間終了後フィンランドに渡り、ヘルシンキの大学の風洞施設で助走路の姿勢をチェックした。所属チームの木下部長は「昨季の好調時のフォームとは驚くほど違い、スピードが落ちていた」と、いい時の映像を参考にして練習。感覚を取り戻した。

葛西紀明

20歳の新星に、30代のベテランも続いた。岡部が2戦連続の3位。不振が続いていた葛西=写真左、共同=も4位に入った。2回目に137.5メートルの大ジャンプをみせた35歳の岡部は「1回目、2回目ともに内容のあるジャンプができた。納得している」と風格を漂わせれば、葛西は「チームの中で一番になる自信はある。身体能力にジャンプがかみ合えばいける」と意気込む。2−4位を日本勢で占めたことで、4人で戦う団体戦にも明るいきざしが見えてきた。全日本スキー連盟・村里競技本部長は「五輪の団体で戦える布陣になった」。

この2戦で14、27位となった一戸剛(アインズ)も一時の不振を脱出しつつある。16歳の伊藤謙司郎(北海道・下川商)は2戦とも2回目に進めなかったが、若さの一発大飛躍に期待がかかる。3人に一戸、伊藤が続けば…。長野五輪以来のメダルにも手が届くはず。日の丸飛行隊の復活はすぐそこまできている。

(伊藤隆)

■ジャンプ団体

1チーム4人で、1人2回ずつジャンプを行い、それぞれの飛距離点、飛型点を合わせた8回分の合計得点で順位を決める。五輪では88年のカルガリー大会から採用されている。

■長野金VTR(98年2月17日)

激しい雪や風の悪天候で開始が遅れ、助走路に雪が入ってアプローチのスピードや飛距離が出ない状況で、1回目の日本は岡部孝信(雪印)、斎藤浩哉(雪印)がK点越えのジャンプをそろえ首位に立つ。だが、3人目の原田雅彦(雪印)が79.5メートルと失速。4人目のエース船木和喜(デサント)も伸びずに、1回目を終えて首位オーストリアと13.6点差の4位。2回目で、岡部がジャンプ台記録を更新する最長不倒の137メートルで再びトップに押し上げると、続く斎藤が124メートル。さらに、原田が1回目のミスを帳消しにする137メートルの大ジャンプで2位ドイツと24.5点の差に。船木も125メートルでまとめ、前回リレハンメル五輪銀の雪辱を果たした。

ジャンプ・五輪団体成績
開催地 成績
88 カルガリー 11位
92 アルベールビル 4位
94 リレハンメル
98 長野
02 ソルトレークシティー 5位
【注】カルガリー五輪は11チーム
出場で最下位