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2006.02.27 更新

 

トリノ五輪が終了−17日間の熱戦に幕

閉会式

閉会式で降ろされた五輪旗はバンクーバーに引き継がれる=26日夜、コムナーレ競技場(共同)

トリノ26日共同】 第20回冬季オリンピック・トリノ大会は26日、アイスホッケー男子決勝を最後に全競技が終了し、午後8時(日本時間27日午前4時)からトリノ市内のコムナーレ競技場で閉会式を行い、17日間の熱戦に幕を閉じた。

イタリアでは1956年コルティナダンペッツォ大会以来、半世紀ぶりの冬季五輪。史上最多の80カ国・地域から2573選手が参加した冬季スポーツの祭典は、テロや運営上の大きな混乱もなく、閉幕を迎えた。

閉会式ではイタリアの伝統的な「謝肉祭」をテーマにしたアトラクションに続き、戦い終えた選手がリラックスした表情で入場した。日本はフィギュアスケート女子で優勝した荒川静香(プリンスホテル)が金メダルを手に持ち、男子選手に肩車されて登場し、外国の選手団からも大きな注目を集めていた。

海外の冬季大会では最多の112選手を送った日本は、荒川の金メダル1個だけで目標の5個を大きく下回った。スピードスケートやスキーはメダルなしに終わり、世代交代を含めた再建策が求められる。

荒川静香選手

肩ぐるまされて入場行進する荒川静香選手=26日夜、コムナーレ競技場(k

五輪旗はトリノのキアンバリーノ市長から次回2010年大会開催地、バンクーバー(カナダ)のサリバン市長に引き継がれ、大会中に聖火台で燃え続けた火が静かに消えた。

★「雪のマラソン」表彰式も

スキー最終種目で「雪のマラソン」といわれる距離男子50キロフリーのメダル授与式が閉会式の一部として実施された。2年前のアテネ夏季五輪で男子マラソンのメダル授与を閉会式の中で行ったのを取り入れたもので、冬季五輪では初めての試みだった。

優勝したのが地元イタリアのディチェンタ。大歓声の中、表彰台に上ると両腕を力強く突き上げて喜んだ。くしくもアテネ五輪の男子マラソンを制したのも、同じイタリアのバルディニだった。

★首相にブーイング

閉会式が始まる前に、貴賓席に立つイタリアのベルルスコーニ首相が場内に紹介されると、拍手よりも大きなブーイングが沸き起こった。

五輪を前に、中道左派のトリノ市政と中道右派のベルルスコーニ政権の対立が取りざたされ、式典に出席するかが注目されていた。4月の総選挙を前に、同首相の支持率低下を表す結果となった。

★地元イタリアは躍進ならず

イタリアは金メダル5、総数11個。金の数は前回大会の4個を上回ったが、総数では13個から減り、地元の利を生かした躍進はならなかった。

金メダルの最有力候補は、明暗を分けた。リュージュ男子1人乗りのアルミン・ツェゲラーは、堂々の2連覇。

一方、アルペンスキーのジョルジョ・ロッカは男子回転の1回目で途中棄権し「ミスをするのが人間。申し訳ない」とうなだれた。かつて男子のアルベルト・トンバらが活躍したアルペンスキーは不振で、1980年レークプラシッド大会以来のメダルなしに終わった。

メダルの期待が懸かったフィギュアスケート女子のカロリナ・コストナーも、ショートプログラム(SP)で転倒して9位だった。

期待以上の活躍でヒーローになったのが、スピードスケート男子1500メートルと同団体追い抜きの2冠を獲得したエンリコ・ファブリス。スキー距離男子のジョルジョ・ディチェンタも40キロリレーと最終日の50キロフリーの2種目を制覇し、この2人に救われたとも言えそうだ。

★閉会式に乱入者

トリノ冬季五輪閉会式で、同五輪組織委員会のカステラーニ会長のスピーチの際に、男がステージ上に乱入した。男はカステラーニ会長の前にあったマイクをつかんで大声で叫んだ後、すぐに取り押さえられた。

ANSA通信によると、男は29歳のスペイン人。大会ボランティアの服を脱いでステージに侵入したという。

★R・マーティンが熱唱

閉会式は米ラテンポップスの人気歌手、リッキー・マーティンが締めくくった。

プエルトリコ生まれのスターがステージで熱唱すると、ボランティアなども踊りだし、五輪を祝福するように派手に花火を連発。選手たちもステージ中央に集まり、楽しそうに踊ったり、話したり、ボルテージは最高潮に達した。

カナダ選手団は「おめでとう、イタリア。2010年はバンクーバーで会いましょう」と書かれた横断幕を手にし、次回開催地をアピールしていた。(共同)

◆岡崎朋美・日本選手団主将(スピードスケート女子)の話 「全体的には不本意な結果だったけど、選手個々は力を出し尽くしたと思う。いろいろ考えさせられることもあったけど、それがあるから次に進める。いいオリンピックだった」

◆加藤条治・日本選手団旗手(スピードスケート男子)の話 「結果は出なかったけど楽しめた。たくさんの応援を感じることができた。今度こそ期待に応えられるよう一から出直したい。(バンクーバーは)ずばぬけた実力で金を取れるよう頑張る」

◆皆川賢太郎(アルペンスキー男子)の話 「(五輪)3度目にして初めて楽しめた。イタリアからカナダに五輪旗を受け渡した時に、もう一度挑戦したいと思った」