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2006.02.17 更新

 

ドーピング第1号…ロシアのプレイワ銀取り消し

また、この五輪でも…。13日に行われたバイアスロン女子15キロで銀メダルを獲得したオリガ・プイレワ(30)=ロシア=がドーピング(禁止薬物使用)検査で陽性反応を示したことが16日、明らかになった。興奮剤「カルフェドン」が検出された。今大会のドーピング発覚は初めて。国際オリンピック委員会(IOC)は同日中に規律委員会を開いて処分を審議。違反が確認されれば、銀メダルのはく奪と成績の抹消を決定する。イタリアの国内法がドーピング違反者に最大2年の禁固刑を定めていることから、今大会は検査を強化している。

ついに出てしまった。ドーピングが発覚したのは、バイアスロンのプイレワ(ロシア)だ。13日の女子15キロで銀メダルを獲得したが、ドーピング検査で禁止薬物のカルフェドンが検出された。旧ソ連で開発された興奮剤で、持久力と耐寒性を増す効能を持つ。プイレワは16日に出場予定だった女子7・5キロスプリントを開始直前に棄権した。

ドーピング撲滅を誓うIOCは今五輪の検査を強化させている。大会期間中に1200検体の検査を予定しており、これはソルトレークシティー五輪の72%増。約2600人の参加選手の半分近くの選手が検査を受けることになる。検査が義務づけられているメダル獲得者以外にも、選手村内での抜き打ち検査も行われている。

ソルトレークシティー五輪では、3種目で金メダルを獲りながら違反発覚ではく奪されたスキー距離男子のミューレック(スペイン)らの薬物禍が大問題となった。トリノ市近郊に設置されたアンチドーピングセンターのボトレ所長は「今大会も距離やバイアスロンで持久力を高める禁止薬物が最大の問題となるだろう」と、摘発に執念を燃やしている。

しかも、今五輪の違反者には厳罰も与えられる。イタリアの国内法には、ドーピング違反者を刑事罰に問い、3年以下の禁固刑や罰金を科すという世界でも類のない厳しい薬物法があるのだ。今五輪の違反者は国籍に関係なくイタリアの法律に従うことになっている。ルール違反を犯してまで競技力の向上を狙う選手と、それを取り締まる側との戦いはこれから本格化。その先には“収監”さえも待っている。

■ドーピング(禁止薬物使用)

スポーツ競技会で好成績を挙げるため、競技者の競技能力をステロイドなどの薬や何らかの物質で増進、強化させること。肉体への負担や反スポーツ行為という理由で多くの大会で禁止されている。南アフリカの先住民カフィール族がDope(ドープ)という興奮作用がある薬を戦いの前に服用し、疲労回復、士気高揚のために使用していたことに由来する。88年ソウル五輪・陸上男子100メートルで世界新記録を出して金メダルを獲得したベン・ジョンソン(カナダ)が失格。最近でも04年アテネ五輪・ハンマー投げのアドリアン・アヌシュ(ハンガリー)が、金メダルをはく奪されるなど根絶できない。

■すでに380件も

国際オリンピック委員会(IOC)のデービス広報部長は16日、トリノ五輪の選手村が開村した1月31日から14日までに380件のドーピング検査を実施したことを明らかにした。380件のうち222件は、競技前の選手に対して行った抜き打ち検査。残りの158件が、競技終了直後にその種目のメダリストと無作為抽出の選手に実施した競技後検査となっている。IOCは26日の大会閉幕までに、417件の競技前検査を含む合計1200件のドーピング検査を計画している。

★日本人選手にも余波

スキー・距離の日本代表、恩田祐一(25)=アインズ=が、厳しい検査の影響を受けた。血液中に存在するヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割を担い、持久力のカギになる物質の1つ。輸血やホルモン剤の使用などで増やすことが可能で、国際スキー連盟(FIS)は、通常の範囲を上回る100cc当たり17グラムを超える選手を出場させないという総量規定を設定している。恩田は昨年2月の世界選手権前の血液検査でヘモグロビン数値が基準値を超えていたことが発覚。出場停止処分を受けた。後日、数値が高いのは医学的に天性のものとされ、競技会に出場できる措置がとられ、トリノ五輪出場も認められた。