本文へ

2006.02.18 更新

 

スウェーデンが米国破り初の決勝、「氷上の奇跡」再び

スウェーデン―米国 ゲームウイニングショットを制し、米国を破って喜ぶスウェーデンのロート(AP=共同)

スウェーデン―米国 ゲームウイニングショットを制し、米国を破って喜ぶスウェーデンのロート(AP=共同)

女子準決勝を行い、スウェーデンとカナダが勝って20日の決勝へ進んだ。スウェーデンは初、2連覇を狙うカナダは3大会連続の進出。五輪、世界選手権を通じて決勝は常にカナダ―米国で行われており、この構図が初めて崩れた。

カナダはフィンランドに6―0で快勝。延長を2―2で終えたスウェーデンはゲームウイニングショット(GWS)を制し、2大会ぶりの優勝を目指した米国を3―2で破った。

5―8位順位決定予備戦はロシアとドイツが勝った。(共同)

★歴史刻んだスウェーデン、「氷上の奇跡」再び

スウェーデンが女子アイスホッケーの歴史を動かした。カナダと米国。過去2度の五輪と、9度の世界選手権の決勝を独占してきた2強の一角を破った。ゲームウイニングショットでエースのロートが勝利を決めると、どよめきと歓声が入り交じる中、リンク上に黄色いユニホームの歓喜の輪ができた。

枠を捕らえたシュートを39本も浴びて失点は2点だけ。ペナルティーショット戦もすべて防いだ19歳のGKマルティンは「試合中ずっと勝てる自信があった」。五輪と世界選手権を通じ、カナダ以外には無敗だった米国を相手にしても、勇猛果敢に戦うイメージを持っていた。

「ミラクル・オン・アイス」と呼ばれるアイスホッケー史上に残る大金星がある。1980年レークプラシッド五輪、プロの参加が認められていなかった当時、無敵の「ステートアマ」ソ連を、学生中心の米国が破った。この実話に基づく映画をスウェーデンの選手は何度も見ていた。

男子の強豪国として知られるが、女子も前回五輪の銅メダルをきっかけに、この4年で競技人口がおよそ1・5倍に。現在は約3000人という。そこから代表を厳選した。「女子アイスホッケーの歴史においても、スウェーデンにとっても、重要な勝利」とホルスト主将。自分たちの「ミラクル・オン・アイス」の感動をかみしめた。

★ショックの米国

米国女子は五輪、世界選手権を通じて初めて決勝進出を逃した。まさかの敗戦にショックを隠せず、涙を見せる選手もいた。

パスワークでは圧倒し、ほとんど攻めながら、ゴール前をしっかり固めて粘る相手を崩しきれなかった。長野五輪で、女子の初代五輪優勝チームになり、前回優勝のカナダからの金メダル奪回だけを目標にしていたチーム。この敗戦のダメージは大きい。スミス監督は「銅メダルに向け、エネルギーをもう一度補充することが大事だ」と話した。