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2006.02.18 更新

 

大輔いきなり4回転失敗、バンクーバーで悔しさ晴らす

高橋

オット! ア、ア〜!! 冒頭の4回転ジャンプでいきなり激しく転倒。リズムを失った高橋

男子ただ1人の日本代表、高橋大輔(19)=関大2年=は合計204・89点で8位に終わった。14日のショートプログラム(SP)で5位につけ、メダルへの逆転圏内をキープしてフリーに挑んだが、冒頭の4回転ジャンプで転倒するなどミスが目立ち、順位を下げた。演技終了後、高橋は4年後のバンクーバー大会でのメダル獲得を誓った。前回銀メダルのエフゲニー・プルシェンコ(23)=ロシア=が、SPに続きフリーでも最高点をマーク、258・33点で圧勝した。

最後まで笑顔はない。演技が終了すると、両手を両ひざに置いた。4分39秒。高橋の五輪の舞いは、1度も弾けることなく、終わった。

最終グループの最終滑走。逆転メダルを狙って演技に臨んだ。冒頭の4回転でいきなり転倒し、得意のステップでもつまずいた。SPの5位から3つ順位を下げての8位。入賞は果たしたが、後悔だけが残る不完全燃焼。「不満いっぱいです。8番という結果は全然想像していなかったから、うれしくない」。視線は下を向いたままだった。

高橋

悔いだけが残った4分39秒。この屈辱は10年バンクーバー大会で晴らす(撮影・岡田亮二)

五輪の重圧に、金縛りになった。「最終グループ(SP上位6人)で滑るのかと思ったら、急に緊張してきた。自分で自分にプレッシャーをかけてしまった」。昼食。大好きなチョコクロワッサンが、なかなかのどを通らなかった。演技の時もスタートポジションについた瞬間、「体が動かなくて、あせった」。

さらに、同じ種類の3回転ジャンプを多く跳びすぎて、3回転ルッツが0点の採点となるミスも犯した。「演技途中で気づいたけど、どうしようもなかった」。五輪の雰囲気に完全に飲み込まれ、つぶされた。

今季は課題とされてきた精神面の弱さを克服したはずだった。関大の後輩でもあるライバルの織田信成との五輪代表を争う一騎打ち。最後まで息の抜けない激しい戦いを勝ち抜いたことが、自信の源になっていた。「これまでは絶対に負けられないと思える選手がいなかった。織田君がボクを強くしてくれたと思う」。昨年末の全日本選手権。1度は優勝とされた織田の演技で採点ミスが起こり、高橋が繰り上がりVとなり、代表切符を得た経緯もあるだけに、「(この結果は)織田君に申し訳ない」。

だが、まだ19歳。高橋はすぐに気持ちを切り替え、10年バンクーバー五輪を見据えた。「いい勉強をした。これがスタートと思って初心に戻って頑張る。これからは強い高橋大輔でいく。バンクーバーには織田君と一緒に行きたい」。五輪シーズンに開花した、イケメンスケーター。もう一度、ここから飛び立つ。

■高橋 大輔(たかはし・だいすけ)

1986(昭和61)年3月16日、岡山・倉敷市生まれ、19歳。関大文学部2年。小2からスケートを始める。02年全日本ジュニア選手権優勝、世界ジュニア選手権優勝。05年冬季ユニバーシアード大会優勝。同年10月のスケートアメリカでGPシリーズ初優勝を飾る。GPファイナルでは3位となり、日本男子として初めて表彰台に立った。1メートル64、59キロ。

高橋大輔・今季主な競技会成績
年・月・日大会成績
05・10・1ジャパン・インターナショナル・チャレンジ2位
22スケートアメリカ優勝
12・4NHK杯3位
17GPファイナル3位
24全日本選手権優勝

■ジャンプの種類「4回転トーループ」

フリーで高橋の得点が伸びなかったのは、基礎点6点の3回転ルッツが0点とされたため。ルールでは、3回転(3回転半を含む)または4回転を2種類のみ繰り返して跳べることになっている。高橋は最初の4回転トーループが回転不足で3回転トーループの判定を受けたことが響いた。
   高橋は2度の3回転半のほかに、3回転ルッツ−3回転トーループを跳んだ。この時点で3回転トーループと3回転半の2種類を繰り返したことになる。気付かず8番目の要素として3回転ルッツを跳んだため、これが対象外となった。3回転ルッツを基礎点3・3点のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)に変えれば、7位になっていた。

◆23歳にして王者の風格が漂う金メダルのエフゲニー・プルシェンコ。悲願の金メダルを獲得し、プロ転向も否定

「金メダルを獲るために必要なことをしただけ。次の五輪も27歳。まだ年ではない」