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2006.02.15 更新

 

怜奈やった!米代表で自己ベスト7位−フィギュアのペアフリー

転倒しても自己最高の7位。日本国籍を捨て米国代表の座をつかんだ井上(右)が完全燃焼した(撮影・岡田亮二)

転倒しても自己最高の7位。日本国籍を捨て米国代表の座をつかんだ井上(右)が完全燃焼した(撮影・岡田亮二)

怜奈が、輝いた。ペアのフリーが行われ、日本代表として2度五輪出場経験のある井上怜奈(29)、ジョン・ボルドウィン(32)組(米国)は175・01点で7位だった。世界選手権2連覇中のタチアナ・トトミアニナ、マキシム・マリニン組(ロシア)が204・48点で快勝した。ロシア勢は旧ソ連時代から通算12連覇。2、3位には中国勢の張丹、張昊組と申雪、趙宏博組が続いた。日本勢は出場していない。

転倒もした。だが、笑みは絶やさない。日本国籍を捨て米国代表の座をつかんだ井上が、銀盤の舞を存分に楽しんだ。

自己最高の7位。「3回出たけど、最後の五輪が一番いい思い出になった」。92年アルベールビル五輪にペア、94年のリレハンメル五輪には女子の日本代表で出場。12年ぶり3度目の五輪。ジャンプで攻めて燃焼した。

試合を欠かさず見ていた父・雅彦さんが97年2月、肺がんのため45歳で亡くなった。98年長野五輪を目指し、米国で練習に励む娘に病状悪化を知らせず、逝った。結局、長野五輪は逃したが、その翌年、今度は井上に父と同じ肺がんが見つかった。失意のどん底へ。そんな怜奈に「ペアを組んでほしい」と声を掛けたのが、恋人でもあるボルドウィンだった。米国にトレーニング拠点を移し、治療も功を奏して、がんは完治。トリノ五輪を目指し、昨年9月に米国籍取得を決意した。

会場に駆けつけた母・玲子さん(54)は、雅彦さんの遺影を両脇に抱え、「拾った命。精いっぱい輝いて」と送り出した。父の命日の1週間前の奮闘。怜奈は「父も喜んでくれると思う」。遺影がやさしく微笑んだ。

アラヨっと…。ショルコビー(下)がパートナーのサブチェンコを頭上でクルクル。ドイツ組の結果は6位でした(AP)

アラヨっと…。ショルコビー(下)がパートナーのサブチェンコを頭上でクルクル。ドイツ組の結果は6位でした(AP)