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2006.02.21 更新

 

王国の新エース・ライヒ、待望の金−「稲妻」が会心の逆転劇

届きそうで届かずにいた五輪の金メダルをついにつかんだ。アルペンスキー男子大回転のライヒは、優勝が確定すると雪の上に寝転び、ガッツポーズ。「ずっと夢だった」と喜びをかみしめた。涙が止まらなかった。

前回ソルトレークシティー五輪は2種目で銅メダルだった。昨年の世界選手権では回転とアルペン複合を制し、今季のワールドカップ(W杯)は個人総合首位と好調を維持して迎えた。14日のアルペン複合は首位で臨んだ後半回転2回目で途中棄権したが「悲しいが前に進まないといけない」と気持ちを切り替えた。

今季ただ一人、W杯大回転で2勝を挙げているライヒは1回目はトップに0秒34差の5位だった。逆転を期した2回目は出身地にちなむ「ピッツの稲妻」の異名通り、氷のように硬い雪上にきれいなジグザグを描いた。

コース全長が長い上に旗門も大きく振られ、終盤は疲労でタイムを落とす選手が続いたが、ライヒは切れのある動きでリズム良く飛ばした。スキーさばきも軽快に中盤の急斜面もうまく乗り切った。「後半のセクションは完ぺきだった」と胸を張った。

28日に28歳になる。アルペン王国の新エースとしてプライドを持ち、大復活を遂げたH・マイヤーを強く意識する。「五輪の表彰台で彼より高いところに立てた。最高だ」とさわやかな笑みを浮かべた。(共同)

★銀メダルのシュナル、事故死のコーチにも感謝

男子大回転で2位に食い込んだのは、伏兵のシュナルだった。2回ともレベルの高い滑りを披露し、2度目の五輪で初めてメダルを獲得した。「素晴らしい日だ。2位は完ぺきな結果」と大喜びしたが「これはボッテロのものでもある」とも話し、1月2日に交通事故死したフランス男子大回転コーチに感謝した。

長くワールドカップを転戦するが、1勝を含め表彰台は4度だけという32歳のベテランが、ライヒやH・マイヤーとともに台に上がり「こんな強い選手たちと一緒なんて誇りに思う」と胸を張った。