【頂点へ跳べ】東京男子・東亜学園
試練乗り越えた山本が連覇へ導く

山本

 けが、そしてスランプを乗り越えて春高に戻ってきた山本

 連覇のカギはこの男が握っている。東京・サレジオ中で全国優勝を成し遂げた実績を引っさげ、昨年も1年ながらレギュラーとして24年ぶり2度目の春高制覇に貢献した山本悠登(2年)だ。

 「自分がどうこうよりも、チームの勝ちが最優先。どんな場面でも求められた仕事をしたい」

 昨年5月、試合中に相手チームの選手と接触し右足を負傷。全治3カ月と診断され、1週間後に迫っていた全日本のアジアユース選手権を辞退した。チームメートが練習するなか、腹筋、背筋、ダンベルなど上半身強化に明け暮れた。対外試合ではスコア付けなど裏方仕事に徹し、バレーボール人生で初めて控えの立場を味わった。

 7月中旬に復帰後、サイドからセンターへコンバート。味方のトスに息が合わずスパイクを外したり、相手のスパイクをとめられないことが相次いだ。15年ぶり3度目の頂点に立ったインターハイでもベンチ。単独チームで3位に入った10月の国体でも、ほとんど出場機会がなかった。

 「いつまでもこんな状態ではだめ」と11月から心を入れ替え、練習に励んできた。小磯靖紀監督(47)も「この冬で一番伸びた選手。ミスしなくなり安定感が出てきた」と評価する。

 前回大会はサイドアタッカーとして得点を奪ったが、いまは役割が違う。試練を乗り越えた山本が、チームの核となるセンターとして、再び日本一に挑む。

 (春高取材班)

■東亜学園

 1923(大正12)年創立の共学校。所在地は東京都中野区。野中浩二校長。全校生徒1200人。バレー部は57年創部。現部員は21人。春高は4年連続24度目の出場。第14回、38回大会で優勝。主なOBは細川延由(NEC)、白鳥勝浩(ビーチバレー)ら。