男子は深谷が連覇!八子サク烈18点

深谷

やった! 連覇だ!! 優勝を決め、飛び上がって喜ぶ八子(左)ら深谷の選手たち=撮影・大西正純

第37回春の高校バレー最終日(26日、東京・国立代々木競技場第1体育館)男女決勝を行い、男子は超高校級エースの八子(やこ)大輔(2年)を擁する深谷(埼玉)が東北(宮城)をストレートで下し、2年連続4度目の優勝を飾った。男子の連覇は98年から3連覇した岡谷工(長野)以来、史上4校目。18得点を挙げた八子が全日本で英才教育を受けるプランも浮上した。来年の春高は会場をさいたまスーパーアリーナに移して開催される。

傷ついた体で、跳び続けた。八子が超高校級の実力を見せつける。強烈なスパイク、速攻、ブロック、レシーブ…。攻守で動き回り、チーム最多の18得点。男子では史上4校目の春高連覇のヒーローとなった。

八子

スパイクを決める八子(中央)。疲れた体にムチ打って、攻守に大活躍した=撮影・矢島康弘

「最後は疲れていたけど、みんなで勝ち取った優勝で、うれしい。去年より成長したプレーができたと思います」

笑みがあふれた。準決勝の岡谷工戦では両足にけいれんを起こし、悔し涙の途中交代。前夜(25日)はマッサージとストレッチで懸命の治療。サウナに出かけて大浴場で長身1メートル94の手足を伸ばして湯につかり、体をほぐした。決勝前には痛み止めを服用してフル回転。ライトの渡辺主将(2年)、レフトの瀬戸口(2年)、センターの横村(1年)ら攻撃陣が八子をカバーし、東北に完勝した。

「もっと体力をつけ、決めるべきときに決められるエースになる。インターハイも国体も勝って3冠を目指します」

華のあるプレーに加え、女性ファンが熱い視線を送るイケメン八子。3大会連続で五輪出場を逃すなど低迷するジャパンの救世主としての期待が高まる。全日本男子の植田辰哉監督(41)は「全日本ジュニアで鍛えるが、シニアの全日本合宿にも呼んで、刺激を与えたい」と、八子に英才教育を施す計画をぶち上げた。

「(08年)北京五輪は無理かもしれないけど、将来は五輪に…」

八子も夢を膨らませる。5位に終わった昨年5月のアジアユース選手権で「今のままじゃ通用しない」と世界のレベルを知った。春高から世界へ。新たな挑戦が始まる。

(牧慈)


■八子大輔(やこ・だいすけ)

1988(昭和63)年10月9日、埼玉・岡部町生まれ、17歳。小学校ではサッカーのFWだったが、母の勧めで岡部中からバレーを始める。中学時代はJOC杯で2年連続オリンピック有望賞を受賞。昨年は深谷高のエースとして春高、インターハイの2冠の原動力に。全日本ユース代表にも選ばれた。1メートル94、85キロ。最高到達点3メートル45。

■その時

スタンドから声援を送った八子の父・康幸さん(47)は「よく頑張ってくれました。去年とはまた違ったうれしさがあります」と声を弾ませた。今年は追われる立場だっただけに「昨日(25日)体調を崩して、プレッシャーもあったと思いますが、冷静にプレーしたのが良かった。精神的に成長しましたね」。息子の活躍に目を細めていた。

◆深谷・小林旭監督

「八子への期待、連覇への期待と重圧はあったが、試合ごとに調子を上げていった。八子の高さプラス総合力、チームワークの勝利です」


◆横村益典(1年)

「夢の春高の舞台で優勝できてうれしい」


◆渡辺俊介(2年)

「新しい深谷として、歴史をつくっていきたい」


◆瀬戸口竜矢(2年)

「これからインターハイ、国体で3冠したい」


◆神岡泰成(1年)

「初の春高で、ブロックで止められてよかった」


◆浅野智広(2年)

「ボクの乱れたトスも打ってくれて感謝です」


◆野田享佑(1年)

「先輩たちのすごさを再認識しました」


◆三木馨(1年)

「このチームと一緒に優勝できてうれしい」


◆鹿野谷雄一郎(1年)

「先輩がたのすごいプレーに興奮した」


◆矢菅秀起(1年)

「大会前からみんなの目標は2連覇でした」

■深谷

1974年創立の県立高。埼玉・深谷市。花形富夫校長。生徒数720人。学校創立と同時にバレー部創部。現部員数は10人。春高は2年連続24度目の出場。主なOBは根岸康弘(ラグビー)。

★東北、来年こそリベンジだ!

3年連続の準優勝に終わった東北だが、涙はなかった。好調だったサウスポーの箱崎(1年)を左足首ねんざで欠く苦しい布陣。八子を中心とする深谷の猛攻を止められず、主将の高橋元(2年)は「最後に負けて悔しいけど、深谷は一人一人がすごくて、手が出せなかった」と完敗を認めた。敗れたものの、5年連続で4強以上という安定した強さ。来年こそリベンジだ。

■今大会の表彰選手

インプレッシブプレーヤー賞
▼男子 八子大輔、渡辺俊介(以上深谷)、高橋元気、佐藤大佑(以上東北)、須藤竜太(岡谷工)、蔵本大輔(九州産)
▼女子 川原麻実、内原実栄子(以上東九州龍谷)、西山慶樹、渡辺美穂(以上京都橘)、上屋敷綾(鹿屋中央)、吉田みなみ(大阪国際滝井)
  【ベストルーキー賞
▼男子 佐藤大佑(東北)▼女子 川原麻実(東九州龍谷)
  【ベストリベロ賞
▼男子 矢菅秀起(深谷)▼女子 片下恭子(東九州龍谷)