九州文化学園2度目の頂点、成徳の夢砕く

やった! 優勝の瞬間、九州文化学園の選手たちは、歓喜、そして涙だ(撮影・鈴木健児)
全国高校バレーボール選抜優勝大会最終日(26日、国立代々木競技場)。女子決勝は、九州文化学園(長崎)が、下北沢成徳(東京)を3−1で破り、4年ぶり2度目の優勝を果たした。高田ありさ、水田祐未(ともに2年)の両センター、レフト杉本早希(2年)らの多彩な攻めで快勝。アテネ五輪世界最終予選(5月)の全日本女子メンバー、木村沙織(2年)を擁する下北沢成徳の3連覇の夢を総力戦で打ち破り、高校日本一に輝いた。
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全日本女子によく似たユニホームがコートで躍動する。センターから速攻、サイドから強打、ボールは決して落とさない。日本一が決まった瞬間、敗れた相手より早く、泣き出した。抱き合って、喜びを分かち合う。九州文化学園が2度目の全国制覇を果たした。
「とてもうれしいです!」。29得点の殊勲選手、ほおを真っ赤にして、高田は素直な気持ちを言葉にした。
負けたくなかった。下北沢成徳(旧成徳学園)には、一昨年は準決勝、昨年は準々決勝で敗れ、日本一の“踏み台”にされた。昨年の主力は5人が残る。悔しさはまだ生々しい。「ずっと打倒成徳と言い続けてきた」(杉本)。練習試合で顔を会わせると「決勝で会おうねと、言い合ってた」(高田)。決勝で高いブロック決定力を見せた水田は、昨年は不調で成徳戦はベンチに外れた。「去年は自分のせいで負けたようなもの」。去年の分まで取り返した。
相手の木村への思いもあった。普段は友達だが、コートの中ではライバル。昨年11月、全日本に選ばれ、W杯でプレーする姿も見た。特に高田、水田は高校チームでは同ポジション。「スゴイけど、同じ高校生だし負けたくない」(水田)。ともに潜在能力では負けていないことを、大舞台で証明した。
アタック決定率、サーブ効果率、ミスの少なさ…。すべての数字で、相手を上回り、完勝でVを決めた。次の目標はインターハイ、国体合わせた3冠。全日本入りについては、「考えられないですね…」という水田はじめ、まだ誰も自覚はない。あくまで全員バレーだが、高田は元全日本ユース候補で、水田は現全日本B。個々の能力でも木村らスターを擁する成徳にひけを取らない。いつの日か、日の丸軍団の中核を、九州文化学園OGが占める日が来るかもしれない。
(結城正)
★九州文化学園Vコメント
◆水田祐未(2年)
「今は本当に、うれしい気持ちでいっぱいです」
◆杉本早希(2年)
「実感がありません。この優勝のために練習を乗り越えてきました」
◆高田ありさ(2年)
「信じられなかったけど、だんだん実感がわいてきました」
◆樋口美紀(1年)
「自分が試合に出て、しかも春高で優勝できて、本当にうれしいです」
◆水本愛理(2年)
「日本一になれてうれしい。もっと気持ちを出して、やっていきたい」
◆野口彩佳(2年)
「まわりの方々に支えられて優勝することができました」
◆山口雅子(2年)
「これからの試合はもっと気持ちを出していこうと思います」
■九州文化学園
1945年創立の私立高。森永邦彦校長。バレー部は80年創部で、現部員は33人。春高は83年の第14回大会に初出場。今回が9年連続19度目の出場で、優勝は2度。主なOGは、満永ひとみ(久光製薬)、濱口華菜里(東レ内定)。
★水田の母も大感激「まさか優勝するとは…」
水田の活躍を母・智子さん(44)がスタンドで応援。水田は兵庫・明石市で育ったが中学の時、春高で準優勝した九州文化学園を見て入学を決意。「春高は期待してましたが、まさか優勝するとは…」と娘の晴れ姿に感激した様子。「年に2度しか帰って来ませんが、娘の成長した姿を見てホッとしました。好きなおすしを食べさせたいです」と話した。








◆東山由香(2年)
「目標だった日本一を達成できて、うれしかったです」