2008年05月14日 更新
【大相撲】白鵬、奇手3連勝!右足で把瑠都刈り


白鵬は把瑠都の体勢を崩して後ろに回ると〔上〕〔下〕右からのすそ払いで尻もちをつかせた(撮影・今井正人)
夏場所3日目(13日、東京・両国国技館)横綱白鵬(23)が平成16年初場所で十両に昇進して以来、初めての決まり手「すそ払い」で把瑠都(23)を下し、3連勝。V争いトップをひた走る。横綱朝青龍(27)は黒海(27)を寄り切って1敗のまま。大関では千代大海(32)、琴光喜(32)、魁皇(35)が敗れ、カド番の琴欧洲(25)だけが全勝を守った。(観衆=7700)
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1メートル97の“巨木”を根っこからなぎ倒した。白鵬は低い立ち合いから、力強い突き、押しで把瑠都の体勢を崩す。背後に回って両まわしをガッチリつかむと、休む間もなく右足で把瑠都の左足を刈った。
「上背があるし、大きいんでね。思った通りの相撲ができた」
一度は切り返しと発表された決まり手は、訂正されて「すそ払い」に。前日は朝青龍が同じ相手を下手ひねりで倒したが、白鵬も負けじと技のデパートぶりを披露した。自身初の決まり手で3連勝だ。
初心に戻っている。現在、おいのアラトオチル君(15)が宮城野部屋に体験入門中。1メートル70、65キロのおいっ子は自身が平成12年に来日した時よりも小さいが、毎日必死にけいこする姿に自分を重ね合わせている。
12日、“事件”があった。アラトオチル君が朝げいこに寝坊。怒った白鵬はたたき起こしてお尻にほうきの柄で3発“愛のムチ”をふるった。初日は国技館に連れてきて花道で勝利のキスをしたが、2日目から連れてきていない。ケジメはきっちり。これが白鵬流だ。
2日続けて2年前にCM出演した大塚製薬の「オロナミンC」の着流しを身につけた。赤色がまるで大阪・ミナミの食い倒れ人形そっくりと報道陣から突っ込まれ、ニヤリ。「先場所より今場所の方が体が動いているんでね」。朝青龍に優勝を譲った春場所以上の手応えを口にした。
初心に戻った夏。来る者はすべて食べ尽くして、賜杯奪回を狙う。
(渡部陽之助)
★白鵬、左奥歯治療中も余裕の表情
白鵬は、先月29日の横綱審議委員会のけいこ総見で琴光喜と取った際に左奥歯が割れ、現在治療中。それでも「初めてだったけど、詰めてあるから大丈夫だと思う」と余裕の表情だ。スポーツ選手の場合、踏ん張った時に奥歯には1トン以上の力がかかるといわれるが、幸い3日目までは渾身(こんしん)の力を必要としない相撲ばかり。奥歯が割れている以外は虫歯もなく、治療が終われば今まで以上に力を発揮できそうだ。
◆魁皇を下し2勝目を挙げた稀勢の里
「右からのおっつけはやったことなかった。結果がついてきていますね」
★【名言・迷言】
◆史上2位のスロー新入幕(所要91場所)の琴春日は、史上10位のスピード新入幕(所要13場所)の栃ノ心との対決で寄り切られ黒星
「意地があったんだけどね。若さ負けです」
★朝青龍2勝目
朝青龍は黒海をうまくいなして横を向かせ、右上手を引いて寄り切った。「相手は馬力があるからね。差したかったけど、流れで横からの攻めになった」。筋力トレからくる疲労で左上腕三頭筋に違和感があったが、底力を見せつけた。機嫌も上々で、名古屋場所前に国技館から外された初優勝の額を母校の明徳義塾高に贈る計画も口にした。
★裸一貫元ホスト朝山下、黒星デビューも「朝は好き」
夏場所前の新弟子検査で元ホストの前歴が話題を呼んだ朝山下(高砂部屋)が前相撲に登場。自分より72キロも重い140キロの大木下(九重部屋)に一発で持っていかれて土俵を割った。「緊張しました。これから頑張ります」。夜の世界から体一つで相撲界に入った20歳。「夜型から朝型に変わった今の生活は好きです」と黒星デビューにも笑顔だった。
★中国・内蒙古出身の蒼国来、地震が心配
中国・内蒙古出身の西幕下14枚目の蒼国来(荒汐部屋)は李に上手投げで敗れて1勝1敗。「風邪をひいてけいこを十分できなかったので…」。12日に中国・四川省を震源としたマグニチュード(M)7.8の大地震が襲ったばかり。「びっくりしました。きのう実家に電話しました。(距離が離れているので)少し揺れただけと言っていた。電車の事故もあったし、大変です」と心配げだった。








◆把瑠都
「イメージは『右まわしを取って…』だったけど、横綱はうまい、強い。自分の相撲を取りたかったけど、取らせてくれないのが横綱だね」