2008年05月03日 更新
【テニス】クルム伊達4強!日本ランク3位の中村破った

渾身のプレーで第1シードの中村藍子を破ったクルム伊達公子。ついに4強だ
女子テニスのカンガルーカップ国際オープン第4日(2日、岐阜長良川テニスプラザ)12年ぶりに現役復帰したクルム伊達公子(37)=フリー=は、単準々決勝で日本ランキング3位で第1シードの中村藍子(24)=ニッケ=を破り、ベスト4に進出した。3日の準決勝では世界ランキング159位のメラニー・サウス(22)=英国=と対戦する。奈良くるみ(16)=大阪・大産大付高=と組んだ複準々決勝でも波形純理(北日本物産)米村明子(荏原製作所)組を下した。
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熱狂する観衆に、底力を見せつけた。フェド杯日本代表の中村に、第3セット最終第9ゲームは1ポイントも与えずに完勝。杉山愛(32)、森上亜希子(28)、中村の「国内ビッグ3」の一角を手玉にとり、準決勝進出だ。
「あの3人(の存在)は特別。(自分は、若いころより)試合の分析が客観的にできるし、マラソンをやったりして、持久力がついた」
第1シードの強敵に、元世界4位の闘志がよみがえった。スタートゲームをブレークしてペースをつかみ、第1セットをタイブレークで奪った。次のセットを落としたが、第3セットは強打とスライスを織り交ぜた頭脳的攻撃で翻弄(ほんろう)。3時間を超える熱戦でもフットワークは落ちず、13歳年下の日本代表に自分のテニスをさせなかった。
現役終盤の海外転戦に嫌気がさし、96年に引退。01年12月の結婚後、「車いすテニス」の普及活動と並行し、ジョギングを始めた。目標に定めたのが、04年4月のロンドンマラソン。それからは月に300キロを走る実業団並みの猛練習を積み、食事は管理栄養士をつけて好物のケーキを封印。ストイックな生活を続け、3時間27分40秒で完走した。テニスでは今年の現役復帰を目指し、昨年9月から週6日の猛特訓。目標を定めたら、結果を出す。世界4大大会で優勝を争った粘り強さは、今も変わらない。
「あれだけ早いタイミングで打ってくる選手は、現役にもいない」
世界ツアーを転戦している中村が舌を巻いた。弾んだ直後をたたく「ライジングショット」は、全盛期から10数年経っても通用する。ただ懐かしいだけではない、37歳のカムバック。コート上で誰よりも輝いている。
★中村「いい経験」
世界ランク80位の中村は、ブランクがある37歳に力負けし愕然(がくぜん)。泣き腫らした顔で会見場に現れた。
「現役の意地もあったし、すごく勝ちたい気持ちでいた。プレッシャーの中で力を出し切ってこそ強いプレーヤー。いい経験だと思って受け止めたい」。大会第1シードの日本代表。強い責任感が重圧となり、動きが鈍った。目指す北京五輪出場権は、6月9日の世界ランクで決定。大先輩の“愛のムチ”を出場権争いに生かす決意だ。
■クルム伊達公子(くるむだて・きみこ)
1970(昭和45)年9月28日、京都市生まれ、37歳。6歳でテニスを始め、園田学園女子高卒業後、プロ転向。94年1月に日本人初の世界ランクトップ10入り。最高ランクは4位。国内ツアー5度、海外ツアー2度優勝。01年に自動車レーサーのミヒャエル・クルムと結婚し、現本名に。1メートル63、53キロ。
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