2008年04月30日 更新
【陸上】ハードル設置ミスで転倒!イケクミ、超異例やり直しV

8台目のハードルでまさかの転倒のイケクミ

その後再レースが認められて優勝した
織田記念国際(29日、広島広域公園陸上競技場)女子100メートル障害予選で、ハードルの設置場所を間違える前代未聞のハプニングが発生。出場した女子走り幅跳び日本記録保持者の池田久美子(27)=スズキ=が転倒し、競技がやり直しとなった。池田は結局、13秒36の平凡なタイムで優勝。女子100メートルは福島千里(19)=北海道ハイテクAC=が11秒36の日本タイ記録で制覇。男子100メートル予選で朝原宣治(35)=大阪ガス=が10秒17の好タイムをマークした。
◇
陸上界の“東洋の真珠”イケクミこと池田の真っ白い左足に血がにじむ。「アーッッ!!」。ハードルに足を引っかけ、転倒すると1万3000人のファンから悲鳴が巻き起こった。
衝撃のシーンは10台並ぶハードルの8台目。振り上げ足が越えられないまま激突。そのまま左足から崩れ落ち、ひざから下をトラックに打ち付けた。単なるミスか−。
だが、イケクミの一言が衝撃に輪をかけた。「ハードルの位置が変…」。直ちに他の選手が“事情聴取”され、ほぼ全員の意見が一致。主催の広島陸協が調査した結果、本来8.5メートル間隔のハードルが7台目だけ、ゴール(8台目)よりに48センチもズレて置かれていたことが判明した。
平謝りの主催関係者の真横でイケクミは、アイシングと電気治療。医務室での診断結果は左足打撲だった。再レースを望む池田サイドの猛烈な“抗議”の末、国際大会としては超異例のやり直しが決定。タイムレースに変更された決勝に患部をテーピングして出場したが、優勝ながらも自己ベストに0秒34も及ばない13秒36に終わった。
「8台目がすごく近かった。それまではいい感じでスーッといけたので。誤設置? 初めてです。転倒も高校1年生以来。でも、いい勉強になりました」
障害レース出場は本業の走り幅跳びに向けたスピード強化の一環。ハードリン“グ〜”とはいかなかったが目指す7メートルジャンプへ、けがの功名としたい。
(山田貴史)
★広島陸協が謝罪「初歩的なミス」
前代未聞のハードルの誤設置。主催の広島陸協は「本競技場は追い風と向かい風に対応するため、逆走用の設置場所もマークしてあります。今回は7台目をその逆走用ポイントに置いてしまいました。熟練の競技役員が設置したものの、初歩的なミスです」と謝罪した。イケクミのレース直後には、場内放送が「少し(歩幅が)詰まったように見えましたが」とアナウンス。誰が見ても異変は明らか?に思えるが、前の組も含めイケクミ以外の選手は転倒しなかった。
■陸上界の係員ミス
記憶に新しいのは昨年9月1日に行われた大阪世界陸上の男子50キロ競歩。8、9位争いをしていた山崎は47.5キロ地点を通過して最周回に入った直後、誘導係に促され、1周残したまま競技場内に入った。周回記録係が気付き「間違った」と声を上げ、係員が伝えようとしたが追いつけずに断念。そのまま5番目でゴールしたが、担架で医務室に運ばれ、棄権扱いとなった。
★福島が日本タイ記録!女子100メートル
女子100メートルは福島が北京五輪参加標準記録B(11秒42)を突破する11秒36で優勝。二瓶秀子(福島大=当時)が持つ日本記録に7年ぶりに並ぶ快走だった。「ビックリです。B標準を切れたらいいなと思っていたけど、こんなタイムが出るなんて」。目標は4×100メートルリレーでの北京出場。現在は代表Bチームだが、「Aチームに上がろうと冬場から頑張ってきた」成果が出た。
★4度目五輪へ朝原A標準突破
北京で4度目の五輪出場を目指す朝原(大阪ガス)は予選で10秒17。参加標準記録A(10秒21)を破る貫禄を見せつけた。だが、風邪による体調不良で決勝は欠場。「キツイっすよ。1本走ってショック療法にするはずがダメでした」。それでも、スタート直後に上体を起こす新走法に果敢に挑戦。昨夏の大阪世界陸上後は去就が注目された35歳のベテランは、「想定外の潜在能力を引き出せれば」と意欲をみせた。
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