2008年04月28日 更新

【陸上】渋井“胸の差”2位悔しい!五輪標準記録Aは突破

同タイムながら“胸の差”で2位となった渋井(右)。マラソンではかなわなかった五輪出場をトラックで狙う

同タイムながら“胸の差”で2位となった渋井(右)。マラソンではかなわなかった五輪出場をトラックで狙う

 兵庫リレーカーニバル(27日、神戸ユニバー記念競技場)北京五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子1万メートルで渋井陽子(29)=三井住友海上=が、参加標準記録A(31分45秒)を破る31分19秒73で“胸の差”の2位に食い込んだ。マラソンで北京切符を逃した悔しさをトラックでリベンジする。マラソン代表の中村友梨香(22)=天満屋=が自己ベストの31分31秒95で3位に入った。

 トラック24周と350メートルを走り終え、残り約50メートル。最後までもつれた渋井とオンゴリ・フェリス・モラー(ケニア)との勝負は、同タイムながら写真判定で決着した。互いに健闘をたたえ合った後、渋井は胸を突き出すポーズ。“胸の差”で2位に甘んじたが五輪参加標準記録Aを突破した。

 「ア〜ッ、悔しい。でも、頑張りました」

 マラソン代表を目指し出場した昨年11月の東京国際は7位惨敗。だが「(陸上を)やめる前に1回は出たい」という五輪へのあこがれを捨てきれず、年明けから本格的にトラック練習を再開した。鈴木秀夫総監督の「お前は悔しさがある方が力を出せる」との言葉も胸を熱くした。

 前日26日には父方の祖父・金蔵さんが故郷・栃木で死去。両親から「標準記録を突破したら帰ってきなさい」と“弔い走”を厳命されていた。

 北京への最終選考会となる日本選手権では「勝ちにこだわりたい」と渋井。最大のライバルは、かつて勝負の分かれ目を「乳首の差3つ分」と衝撃的に表した福士加代子(ワコール)。6月の大一番は女同士の“胸突き八丁”となる。

(山田貴史)


■渋井の北京への道

 トラックとフィールド種目の北京五輪代表枠は最大3。各種目とも参加標準記録AまたはBを突破し、日本選手権(6月26−29日、川崎市等々力競技場)で3位以内に入ることが条件となる。A標準突破選手は複数選出が可能だが、B標準は最大でも1人。女子1万メートルは渋井に加えて赤羽有紀子(ホクレン)、絹川愛(ミズノ)、脇田茜(豊田自動織機)がA標準を突破。実績NO.1の福士加代子もB標準を突破している。

★尾方剛、大気汚染の後遺症?

 男子1万メートルには北京五輪マラソン代表の2人が出場。20日に北京でのマラソン・プレ五輪に出場したばかりの尾方剛(中国電力)は29分8秒30で18位。「言い訳になるけど、まだ鼻が詰まるし、のども痛い」と大気汚染の“後遺症”を口にした。22位の大崎悟史(NTT西日本)も「スピード練習のつもりだった。まだ4カ月あるのでじっくりやりたい」と調整段階を強調した。