2008年04月21日 更新

【水泳】中村礼子が伊藤華英にリベンジし200背V!

200で勝った中村(右)と、100を制した伊藤が北京へ向かってガッチリ握手(撮影・山田俊介)

200で勝った中村(右)と、100を制した伊藤が北京へ向かってガッチリ握手(撮影・山田俊介)

 日本選手権最終日(20日、東京辰巳国際水泳場)やり返した! アテネ五輪女子200メートル背泳ぎ銅メダルの中村礼子(25)=東京SC=が、同種目を2分8秒80で制した。派遣標準記録I(8位以内を想定)を突破し、同100に続き北京五輪代表権を獲得した。100決勝で敗れた伊藤華英(23)=セントラルスポーツ=に一矢を報いたが、自身の日本記録2分8秒54を更新できず、試合後は悔し泣きした。2位伊藤も100に続く五輪出場を決めた。

 突き上げるものを、こらえきれない。中村の目からポロポロと涙がこぼれ落ちた。200メートル背泳ぎ決勝でライバル伊藤を下し、100(17日)のリベンジをきっちり果たした。だが、女子200の日本記録保持者は、日本記録に0秒26遅れた自分が許せなかった。

 「死んだつもりで戦おうと思ったのに、気持ちのどこかで弱さがあった」

 150メートルのターンは日本記録を上回るペースだった。左手の甲にはレース前に平井伯昌コーチが書いた「ラストがんばれ」の文字があった。伊藤に体半分の差をつけてゴールへ向かったが、最後が伸びなかった。100に続く2枚目の五輪切符を手にしても、電光掲示板を見上げる顔に笑みはない。

 女子背は日本がメダルを狙える種目。中村の200の日本記録は世界4番手にあり、アテネ五輪の銅メダルに続く2大会連続の表彰台が見えている。それだけに、「どんなときでも結果を出せる強さが必要」と志しも高い。選考会ではメダル圏内の2分7秒台を目標にしていたが、平井コーチが「そわそわして視線が定まっていなかった」と指摘する精神面が課題に残った。

 本番では、涙は流さない。中村は「五輪に弱さは必要ない」と、自らに言い聞かせた。100では伊藤が才能を開花させ、中村の日本記録を塗り替えて優勝。その勢いを感じながら、前を走る世界のライバルたちを見据える。8月8日開幕の北京五輪まで110日。表彰台の真ん中で、礼子スマイルを浮かべてみせる。

(浅井武)

★こちら伊藤も複雑、ベスト出ず「残念」

 中村に敗れて2位だった伊藤だが、2分9秒41で派遣標準記録Iを突破し、100メートルに続いて五輪代表に決定。それでも、「代表権を獲れたことはうれしいけど、自己ベストにも届かなかったので残念」と複雑な表情。アテネ五輪の選考会では落選する屈辱を味わったが、今大会は100で日本新記録を樹立するなど成長の跡をみせた。「中村選手と切磋琢磨していきたい」と、ライバルとの競争を歓迎する。

■中村 礼子(なかむら・れいこ)

 1982(昭和57)年5月17日、神奈川県生まれ、25歳。女子100、200メートル背泳ぎ。200メートル背泳ぎは04年アテネ五輪と05、07年世界選手権で3位。100メートルは07年世界選手権3位。日体大出。東京SC所属。1メートル66、55キロ。